特に海で。
こどもの日は最高気温が25度まで上がるということを予めニュースで聞いていたので、僕は海水パンツを履いて近くの海までやってきた。
砂浜は、潮干狩りを楽しんでいる親子連れや、バーベキューを楽しむ若者グループ、仲のいいカップルたちで溢れていたけど、誰一人泳いではいなかった。
僕は缶ビールを一本飲み干すと、そろそろと海へ入っていった。
砂浜の暑さとはうらはらに水は冷たく僕の腕は一気に鶏肉の皮のようになり、寄せる波にたじろいた。
腰まで浸かったあたりで、泳ぐのをやめようかと思ったけど、せっかくここまで浸かったのだからと腹をきめて一気に水中へと身体を躍らせた。
そしてそのまま身体が温まるまで、平泳ぎからクロール、そしてバタフライとひたすら泳ぎ続けた。
きらきらと水飛沫の塊となってバタフライをする僕の姿は、さぞや奇妙な光景だったに違いない。





