はるばる行って来ました、「彩の国さいたま芸術劇場」。
池袋から30分ほどの「与野本町」が最寄。未知の世界・・。
さて、「タイタス~」 は、シェイクスピア作品最大の
悲劇と言われているそうです。本を買って読んでましたが、
悲惨すぎて気分悪くなりそうで、途中でやめてしまった・・・。
という状況で、観劇。
約3時間半の上演だったのですが、やはり本を読んだところまでは
テンポ良く見ていられたのですが、その後は、ちょーっと
つらかったなー、というのが正直なところ。
(物語・・・)
ローマ皇帝の、皇位継承権争いから物語りはスタート。
その最中、ローマの為に戦い抜いたタイタス・アンドロニカスが
帰還。戦死した息子達を弔うため、捕虜としたゴート族女王
タモーラの長男を、タモーラの願いも聞かず、生贄としてしまう。。
ここから、タモーラ×タイタスの「復讐合戦」が始まる・・・。
今回のキャストは、舞台を中心に活躍している人ばかりなので、
もー声がいいんですよ。2階席だったので、飛んでこないときも
あったけど、聞いていて心地よかったです。タイトルロールを
演じた吉田鋼太郎さんは、「喪服の似合うエレクトラ」
「メディア」「天保十二年のシェイクスピア」と、何気に
多く見ているんですけど、今回が一番正統的で、
迫力があって、ああきっとこの人はコレが本当の
姿なのかなー、と思いました。
(なんといっても、「シェイクスピア俳優」さんですから。)
タモーラの麻実れいさんも素敵!冷酷な女性をサラリと
クールに演じていて、かっこいいと思いました。
タモーラも愛人エアロンの小栗旬くんもよかったです!
声が、想像以上によいのです。エアロンは、終始悪役なんですが、
セリフがなく、ステージにいる時などの表情が、なんて言いますが、
目で語れているような、そんな感じ。
演出、やっぱり今回も圧巻。
蜷川演出は、役者さんの動きからステージセッティングから
全てがキレイで、圧倒され、物語にぐっと深みを与えるんですよね。
私は理解が遅いので、後でパンフとか読んで、ああなるほどなー、
って良く思います。今回は、開演前、役者さんがステージ上で
最終準備をしていて、そのまま本番に入りました。
基本カラーは白、たくさん流れる血は、リリアンだそうです。
あとは、キャラクターによってカラーを与えたり、デザインを
与えたり。エアロンの「赤」は、ある種キーパーソンなので
目立つ色を与えたのかなあ、って、私は勝手に思ってます。
ということで、長い上演時間を除けば、満足な観劇☆でした。