長女も二女も、

 

この時期には鶴を折って、平和記念公園へ捧げに参っていました。

 

その帰りには、記念公園に寄って帰る。

 

毎年ではありませんが、行事が重ならない年にはそうしていました。

 

ところが今年はコロナの影響でそういったことも出来ずに終戦記念日を迎えそうです。

 

小学高学年の頃に、学校の図書室で手に取った

 

“風が吹くとき”

という絵本。

私はもう恐くて恐くてたまりませんでした。

 

高学年でしたが、

 

その夜は母に言いました。

 

「学校ですごい恐い原爆の絵本を見たから今日は一緒に寝て欲しい」

 

と。

母は笑って、そんな恐い本があるの?と聞いてきましたが、とにかく母が隣にいてくれればそれでよかったのです。

 

母を一瞬で失ってしまうんじゃないかという恐怖と、

 

もしかしたらじわじわと母が苦しみながら死んでいくんじゃないかという恐怖でどうにかなってしまいそうでした。

 

今思えば、どうして母と重ねたのか不明ですが・・・。

 

 

 

 

この老夫婦が徐々に原爆の症状に、真綿で首を締めるようにじわりじわりと、弱っていく姿が私はもう・・・

 

当時の私には何故かはだしのゲンよりも心を突き刺したのでした。

 

終戦記念日前に、私は仕事で平和記念公園の管轄の某所を訪れないといけないのですが、

 

今から憂鬱です。

 

それにはちょっとした理由があります。