8年前の今頃

私は産院に入院していた。

 

 

身重なのにちっともじっとしていられる環境じゃかった。

夫は夫で当時、

「でも妊娠は病気なんかじゃないだろう」

と、理解度の低い夫の常套句を放っていた。

 

 

 

そして9ヶ月目ぐらいの健診時に、

医師に

「あぁ~・・・あのね、子宮頚管が2㎝弱になってる。これ、お腹痛いでしょう?」

 

 

と言われた。

お腹は、痛いと言うよりは張る感覚。

 

30分間隔でお腹がぎゅ~っと張るのだ。

痛みが全くないので、私はそれを気にも留めなかったが、どうやら大変なことになっていたようだった。

 

 

 

即、入院になった。

長い入院になりそうな予感がした。

お手洗いに立つ以外は基本的に動いてはダメで、

ベッドに横になり、お腹の張りを緩和させる点滴がずっとつながれていた。

 

 

 

その副作用で、ときどき動悸がしたけど、

さほどしんどいものでもなかった。

それよりも、先生が

「暴れん坊な赤ちゃんだねぇ~よほど早くこの世に生まれて来たい子なんだね、きっと。お母さん頑張ってくださいね」

 

 

 

と言うので、

そっちのほうが気になっていた。

女の子って聞いてたけど暴れん坊って言うし、

生まれてきたら男の子かもしれないなぁ~と思ったりもしていた。

 

 

 

そして。

予定日よりも2週間前にいよいよお腹が痛くなりはじめ、

痛いのを我慢してトイレに立ち、トイレに行くと結構な量の出血をした。

あうぅ・・・

 

 

そして

先生の診察を受けると・・・

あぁこれもう赤ちゃん下りて来てるね・・・

 

 

 

帝王切開だから下りてきたらダメなんだけどなぁ・・・

明日か明後日かにもう出しちゃいましょう、お母さん。

 

 

 

 

・w・なぬ?

 

 

 

「じゃあ、明日にしてください。」

 

 

 

 

そう言ってサラが生まれた。

もう少しでサラの8年目の誕生日が来る。

 

 

 

 

サラがお腹から出てきたとき、

私は無意識に

「やっと会えたぁ」

と言っていました。

 

 

小さな小さな赤ちゃんだったサラが、

今では学年で一番背の高い女の子になっています。

 

 

 

 

帝王切開の傷は、とても綺麗になっており、

ケロイドのようにもなっていません。

これもひとえに、先生の腕が良かったんだろうと思うと感謝しかありません。

 

 

 

ちなみに、生まれて初めて新生児を抱いた夫の第一声は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「首の骨折れてるんじゃないか?!」

 

 

 

 

でした。

嘘の様で本当の話です。

首が坐る前の赤ちゃんを抱いたことがなかったそうなのです。

 

 

 

 

 

そしてこの世に生まれて来たくて堪らなかったサラは、

現在お転婆マイペース娘になっています。

 

 

颯爽と吹き抜ける初春の風のような、

それでいて、

歯の浮くような恥ずかしいセリフを当然のように言葉にできてしまう女の子です。

 

 

 

 

健康で生きていてくれていることこそが、

何より嬉しいと思います。

 

 

 

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Amazonで既に届いたことは内緒です^^