まだ20代前半の頃に、

煌々と光る月を眺めながらフランスのホテルの一室で相方と話していた。

 

 

 

これからどんな未来になると思う?

 

 

 

 

そんなとりとめもない話題がとても好きだった。

「地球じゃない別の星が見つかってるかな。そっちで生活できるようになるかな?」

「面白いね。でも、人間は行っちゃダメかもしれないよ。必ず汚すからさ。」

「そうか・・・そうだね。」

 

 

 

2020年8月1日

宇宙に1000万歳の赤ちゃん銀河が見つかったらしい。

1000万歳で赤ちゃんなんだもんなぁ。

その果てしのない数字に思いを馳せると気が遠くなるほどだ。

 

 

 

このニュースを目にして、

思い出した。

その時、彼は言ってたなぁ。

 

 

 

「銀河系の果てが見てみたい。君と。」

 

って。

なんかキザなこと言うなぁって思ったけど

そういう会話ができる人を、私はとても気に入っている。

今でもそれは変わらない。

言葉だけで恋に落ちることもある。

 

 

 

色んなことが、どんどん解明されていくけど

未知だからこそ美しく思えることもあるし、

未知だからこそ神秘的だと感じることも多い。

 

 

全てを知ってしまうと、たちまち白けてしまう自分もいる。

 

 

 

その星に行けるのなら、

夢の中でだけでいいかな。