ついさっき、事務所にひょろりと背の高い50代半ばくらいの男性が来た。
事務所には私一人。
男性は、駄菓子屋にあるような飴が大量に入る透明の箱を抱えている。
中にはまさに飴がぎっしりと入っている。
あぁ・・・この人。去年のこの時期にもちょうどうちに営業しに来た人だわ。と思い出した。
「こんにちは。」
「こんにちは。突然すいません。今日は熱中症防止キャンデーを売りに来たんですが。社長さんおられますか?」
「現場に出ているんです、すいません。今ちょうど事務所には私一人で・・・。なので何とも申し上げられませんで・・・確か去年はファン付の作業着を案内しに来てくださいましたよね」
と言うと男性は驚いていた。
なんだろ・・・いつも絶対にこんなにも人を覚えているわけではないが、
この男性は見た目が特徴的過ぎて記憶にあった。
180センチはあるであろう長身なのに、営業をしているせいか、腰が低く、さらにその腰の低さが癖になってしまっているせいなのか、
あり得ない位置で腰が曲がっている。
男性が、母がいつも座っている席に視線をやり、
「社長さんの奥様も不在でいらっしゃいますか?」
と言うww
「あぁ・・あそこにいつも座っているのは母ですよ。」
と言うと、
男性は大変な失言をしてしまったとばかりに、頭に片手を持って行き、
「大変申し訳ございません><!失礼な間違いを致しまして!」
と言っているwww
「と、申しますと・・・奥様でいらっしゃいますか?」
と私を指す手が、まるで滝川クリステルが「お・も・て・な・し」をした時のように指先が整えられていたw
いやいやいや別に気にしないからいいのに。
しかも義母は今ここにいないし、社長もここにいないのだから。
まるで赤べこのように、腰だけペコンペコンとお辞儀をするのだw
面白い男性だなwww
それなら抱えて来ていたその大量の美味しそうな飴を1つくれてもよかったんじゃ・・・(笑)
飴だけは死守してその男性は相変わらずペコペコとお辞儀をしながら帰って行った。
