秋山さんのことは聞かないでおく。

 

それも優しさなのだと気づけなかった。

 

ごめんね、ヒロシ。

 

昨夜もヒロシが事務所から戻ってきて布団に一緒に横になったとたんに、

 

私に覆いかぶさるようにして両胸を手で触ってくる。

 

とにかく夫に安心してもらおう。

 

私はヒロシの味方であり、他の人にふらふらと行くつもりもない。

 

「そう・・、もっと声聞かせて」

 

そう言うヒロシに遠慮することなく甘えた。

 

ヒロシの腕を掴み、ヒロシの腕にしがみついた。

 

夫は何も言わずに私の顔にかかる髪の毛をそっと顔が見えるようにかきわけてくれる。

 

その手つきが優しい。

 

そしてお互いに充分に体に触れ合って、ヒロシが優しく入って来た。

 

「そう、ハル。この瞬間のハルの眉間にしわが寄るのがいい、きれいだよ」

 

言ってくれる言葉は全てしっかりと聞こえるけど、

 

そんなのどうでもいい。

 

「ヒロシさん・・・これ、気持ちがいい・・」

 

夫が、ゆっくりと深く、深く奥まできてくれると、そのたった一回の動きでいきそうになる。

 

「俺もきもちいい。」

 

二人で、不定期にハァハァと息を吐きながら、

 

私は喜悦の声を出しながら夫に甘えた。

 

深く入ってきてくれるとき、体が伸びる。

 

その瞬間の一秒一秒を噛みしめる。

 

「ハルのここも綺麗だよ」

 

と耳の下から首のラインを撫でてくれる。

 

顔が熱い。耳が熱い。

 

熱い・・・。

 

「ハル耳がすごい赤い」

 

うんうんと頷くのが精一杯だ。

 

「ヒロシさ・・ん・・」

 

「ん?」

 

「はずして・・・いきそぅ・・」

 

「ん?外す?ダメ」

 

気が狂いそうなほどの快楽に自分がダメになってしまいそうだ。

 

「ダメ・・・イク・・・いk・・・」

 

「いいよ、ほらっ」

 

夫はひときわゆっくりと優しく力強く、奥の奥へときて、

 

そうしながら片手で胸に触れてくれている。

 

胸の手を離し、二人の身体同士に隙間がないように抱きしめてくれて、

 

いきそうだと言う私をじっと見ている。

 

我慢出来ずに腹部が膨れて、

 

三回、四回と制御出来ない自分の内部がヒクヒクとする。

 

「うわ、俺も出そう・・・ハル、また動くよ」

 

と言って再びゆっくりと動き出す。

 

小さく声を出しながらヒロシの腕にしがみついた。

 

「ヒロシさん愛してる」

 

「あぁもうっ!!!ハル、ハル!中に出すよ・・ハル!」

 

と言って終わった。

 

夫から熱いものが私の内部に放出されるのがわかる。

 

神経を集中させればわかる。

 

お互いに、ハァハァと息をあげながら、落ち着くのを待った。

 

私の中からはたったいま夫がくれたものが、生温かく流れ出てくるのがわかる。

 

毎日防水のシーツを敷いているので問題はない。

 

「いろいろ・・・詮索してごめんね」

 

「いいよ、ハルが謝ることじゃないだろ。秋山がな、わしに謝った後にな、何回捕まってもハルを自分のものにするまで諦めんって言うんだよ。それは違うだろうと話をした。警察に言うぞと言っても、捕まっても何やってもハルをって」

 

「大丈夫、弟にどうにかしてもらおう。ごめんね、ヒロシさん。嫌な思いさせて。」

 

そういうことだったのか・・・

 

やっぱり応じるべきじゃなかったんだ・・・

 

 

その後、夫は

 

「まだ途中の仕事を放ってハルに会いに帰って来た。事務所に戻るけど、風邪ひかないように寝ておくこと。」

 

と言って再び事務所へ行ってしまった。

 

なんか泣きそうだ。

 

自分のせいで夫につらい思いをさせている。

 

どうにかして手を打とう。

 

少しふらつく体に気合を入れて、

 

今から長女のお弁当を作る。