昨夜

 

夫がお風呂から出て来てからも少し話をした。

 

夫は基本的に私の言うことを信じてくれたようだった。

 

秋山さんに対しても、

 

「ちょっと言い過ぎたなと思うところもある。そこについては謝らないといけないと思っている」

 

と言っていた。

 

すごい人だな・・・。

 

ちゃんと自分の非を認めて謝るって、立場が上になればなるほど難しくなるものだと思っていた。

 

空気を読むのは苦手でも、そういう部分に於いてはとても誠実な人だと思う。

 

「秋山さんの言う誘惑をした覚えは一切ないにせよ、こんな風にヒロシさんに嫌な思いをさせてごめんなさい」

 

と言うと夫は

 

「いいよ、悪いのはハルじゃないだろ。何もしてないんだろ?」

 

と言ってくれた。

 

そのまま無遠慮にまた胸などを触ってきた。

 

エッチしたいのかな・・・

 

どうなんだろうと思っていると、

 

「わしはハルを大事に思っとる。」

 

という。

 

「ヒロシさんよりずっと歳が下だから至らないところの方が多いし生意気だと思うところも多いと思うけど、私もヒロシさんのことを大事に思ってるよ。」

 

と伝えた。

 

夕方体調を崩したことは夫には言っていない。

 

夫は決してガツガツとすることはなく、そっと隣で触れてくれていた。

 

安心した。

 

夫の隣がこんなにも安心できる場所だったということを、改めて知った。

 

この匂いが、この暑苦しいほどの温度が、どんなに私を今まで大事に思ってきてくれていたのか。

 

見て見ぬふりをしながらおんぶに抱っこだった自分を、恥ずかしく思った。

 

何不自由ない生活を与えてくれている今は、永遠に続くものだと約束されたものではない。

 

色々な思いに心が押しつぶされそうになる。

 

夫に対して不誠実な部分があったかもしれない自分を思うと、

 

今こうしてまるでガラス細工に触れるように優しく包み込んでくれている夫に対して何とも言えない感情が湧く。

 

今この瞬間が、壮麗なる地獄だと思った。

 

夫の胸元に埋めていた顔を上げて上目で夫を見ると目が合った。

 

「そんな目やめれや。笑っとけや。もう気にしなくていい。」

 

そんな目・・・

 

いや、吐きそうな目だったと思う・・・(滝汗)

 

それからの私は30分ほどトイレと友達になった。

 

昔からどうもこうも何かあるとお腹にくるらしい。

 

体質だ、仕方がない。

 

その30分の間、夫はずっと私の隣にいてくれた。

 

なんという優しさ!><;

 

身体が落ち着いてから布団に入り、朝を迎えた。

 

朝食は準備しなくていいと言われていたが、いつもの時間に目が覚めた。

 

目が覚めると隣で夫が寝ている。

 

あ・・・

 

昨日このまま寝てしまったんだ。

 

ヤバい・・・起こさないと。

 

夫を起こすと仕事の支度をして出て行った。

 

白んでいく朝。

 

またいつもと同じ朝が来た。

 

今日も一日夫が安全に仕事が出来ますように。

 

私は少し眠ることにする。