奈々に会いに行った。
思ったより普通だったが、本人曰く、長女ちゃんにイラっとすると歯止めが効かなくなるらしい。
とりあえずゆっくり話を聞いてみると、どうやらご主人と不仲なようだ。
そこだよね・・・
なんだかんだで、そういう部分は土台だと思う。
土台がしっかりしていないと、上物にも歪が出る。至極当然のことだ。
とりあえずどうして不仲なのか聞いたら・・・
「エッチ拒否ってたらどっかの女と一回ヤって帰ってたことが判明して許せない。それ以降触られるのも嫌だ」
という。
まるで少し前の私を見ている様で胸が痛い。
言葉に詰まった。
でも正直に話してみることにした。
「私ね、サラ産んでからずっとつい最近までレスだったんだよ。7年も・・・」
奈々は泣いた眼を私に見られないように視線を逸らしていたが、その話をした瞬間に視線を私に持って来た。
「マジ?」
と言う。
「マジだよ・w・」
「またエッチし始めたの?」
「うん」
「ええええええ。その間、旦那さんって風俗とかでやってたの?」
「いや、分からないwwでもどうだろうね・・・そういうこともあったのかなぁ~?どうだろう・・・」
というと、
「嫌じゃないの?」
と言う。
「う~ん・・・その時は夫そのものに興味がなくてね・・・全然嫌じゃなかったね。でも奈々は嫌なんだよね。旦那さんのことほんとに好きなんだね?」
「うん。」
「じゃあ許してあげたら?」
「無理!!」
「謝ってくれたんでしょ?」
「うん」
「許してあげなよ。奈々だってエッチしたい時ぐらいあるでしょ?そゆときどうしてるの?」
「私は我慢できるもの」
「離婚したくないなら、拒否してた頃の自分ともしっかり向き合ったほうがいいと思う。もしかしたら、見えなかったものが見えてくるかもだよ。幽霊とか!!笑 というのは冗談だけど、見えてくると思うよ、いろいろと。私もそういう些細なことでレス解消出来たから」
二人で床に座って話をしていた。
お手洗いに行きたくなって立ち上がると、酷い立ち眩みがして、
そのまま奈々の家のリビングの壁にドスンとぶつかってしゃがみこんでしまった。
やばっw
昼ごはん食べるの忘れてた・w・;
驚いた奈々は
「ちょっとハル!w高校の時の朝礼のままじゃんw!まだこんなことになってんの?」
と笑う。w
「うむ・・・だいぶ改善したんだけどねぇwお昼ご飯食べてくるの忘れたwww」
酷く笑われた。
笑われたのだけど、「しんどいから助けて;;」と言ってみた。
腕を貸してくれた奈々の背中をトントンとして、
「もっと力抜いて大丈夫だよ、適当でいいんだよ。共に観察しようぜぃ!」
と言うと
「そうだね」
と言っていた。
話を聞けば長女ちゃんに過干渉過ぎる面が気になった。
いつか私は何かの本で読んだ。
「子育ては見守ること、観察をすることが大事です」
と。決して手出しはしないで、失敗も見守ってあげましょう・・・と。
子供はカブトムシのようにわけもなく角を振り回したがります。
何故って?理由はありません。振り回したいからです。
だからお母さんも、怒らないでカブトムシを観察するぐらいの気持ちで見守ってください。
と、
そんなことが書かれてあった気がする。
今の奈々にはちょうどいい言葉かもしれない。
そう思って伝えた。
奈々は、
「観察!!!それなら出来そう!というか私、日記付けちゃうかも!観察日記!!」
「うんうん。いいね。日記ときどき見せて?私も面白いことがあったら報告するよ」
とりとめもない話をして、
時間がきたので帰宅した。
帰り際に1つだけ約束をした。
今日は長女の凜ちゃんをしっかりハグしてあげてねと。
上手く出来ただろうか。
とりあえずの、任務終了。
どうか奈々の笑顔がずっと永遠でありますように。
凛ちゃんがいつか大輪の花を咲かせますように。