齢80になる義母についての備忘録を兼ねることにする。

 

ちゃきちゃきとした性格、竹を割ったような性格と歯に衣着せぬ物言い、小さなことは気にしない。

 

有り余る資産を持っており、我が会社の取締役の役職を降りてもなお、

 

当社の金銭管理の主たる部分は義母が握っている。

 

私もそのつもりでいる。義母が健在の間は、私が取り仕切ろうなどというしゃしゃり出た考えは微塵も持っていない。

 

義母はここ最近、事務所には殆ど出てこなくなった。

 

自宅の横に広い土地を構えており、

 

そこで趣味の園芸や家庭菜園をしている。悠々自適とはまさにこのこと。

 

以上のことから、

 

当然、会社の帳簿を付けるのは私になり、入金管理から請求管理のすべてを私が担っている。

 

後々、あそこに請求していないだの、入金が未だだのと、面倒くさい手間を省くため、

 

私は自分のPCの中にExcelで管理表を作り、管理している。

 

不備なし、仕損じなし。自負している。

 

何故なら、ここ数年帳簿を締めているのでわかるが、ほぼ一発で数字が合うからである。

 

あれ?これなんだっけ?

 

ということも、ない。

 

社長に何を聞かれようが、専務に何を聞かれようが、表さえ見ればわかるようにしてある。

 

つまり、急に私が病に倒れても、急死したとしても、帳簿とデータを見てさえくれれば誰でもわかるようにしてある。

 

***

 

午前9時義母から自宅固定電話に電話あり。

 

「ハルちゃん、ちょっと事務所に来て」

 

体調は悪いが熱もないし咳もない。あるのは吐き気だけだ。仕方ない、行こう。

 

事務所へ向かった。

 

急に呼び出すことなど滅多にない義母がどうしたのだろうか。

 

事務所に着くなり義母が、売上表と、帳簿を開いて言う。

 

「ハルちゃん、この27万は入金があったのに消込してないね。それにこれ、●●じゃなくて▲▲でしょう?」

 

入金になったものの横に日付を書き加えて入金になりましたよとチェックがしてないと言うのだ。

 

それはそもそも帳簿を付ける私が、帳簿を付けるタイミングで書くものであるし、

 

ぶっちゃけ、どうでもいい点である。

 

Excelの管理表があって、その表で管理してあることも、義母は知っているはずである。

 

おかしい・・・

 

取引先の名前も、間違っていない。

 

似ている先があるので、そこと勘違いしていたのは義母のほうだった。

 

あれ~・・・なんかおかしい。

 

もしかしてボケた?・w・;

 

すごい怖いんですけど!!!

 

まだ足腰が自由だし、畑仕事、野良仕事をしながら育った義母は足腰も強く、

 

身体も丈夫である。

 

私よりも風邪をひかないし、恐ろしく胃腸が丈夫である。

 

 

ヤバいな~

 

これ私いろいろ覚悟しなければいけないか。

 

とりあえず様子をみる。

 

それでも義母は色々と言ってくる。

 

「注文書は?支払通知書は?」

 

 

 

事務仕事から遠退いて、面倒な作業に一切関わらなくなったというのに、

 

口だけ出されたのではたまったもんじゃない。

 

戸惑いながらも義母を丁寧に納得させる私を見ていたパートさんが、

 

義母が自宅に戻って私と二人だけになったときに言う。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ん~・・・大丈夫なんですかね・・・私も心配になります・・・」

 

「あ・・・いや・・・ハルさん、唇真っ青ですよ?」

 

あぁ・・わたしか。

 

「大丈夫です・w・b」

 

そんなこんなで、事務所に居る。