今まで私をまるで壊れ物を触るかのように大事に抱いてくれた過去の男性は、
まさか私がこんな思いをしながら夫婦生活を送っているなど夢にも思わないだろう。
いや、私のことなど思い出すこともあるまい。
女に現を抜かすような男性と付き合ったことはなかった。
皆、しっかりと自分の世界を持っていた。
今私の背中は恐らく昨夜の夫婦の営みを思い出し、哀愁でいっぱいである。
いや、哀愁だけではない。
むしろ清々しい気持ちもある。
何年も悩んだ、「夫に体を委ねられない」という悩みが、ものの10分足らずで解消されたのだから。
え?
解消されたよね?←誰に確認ww
あれでも一応、中で出されたわけだから、万が一でも妊娠の可能性はなくはない。
子育ては下手くそだが子供は好きだ。問題ない。
このままヒロシと一緒にいるなら、経済的な心配も要らない。
ただ・・・
ただただ・・・
アソコが痛い。(´;ㅿ;`)
痛みに哀愁を重ねている。w
そして、わけもなく昔の彼を思い出す。
「月が綺麗だね」
お・・・
漱石様のやつ?
「私もずっとキレイだなって思ってた」
(現代語訳)
「愛してるよ」
「私もずっと前から愛してた」
*
恥ずかし気もなくこんなやり取りをして愛を深めてきた私が、
今は
「えいっ!!ていわないでね」
とか
「生理きてないってば」
と、色気もくそもない現実的な話をしている。
これいかに。
しかし夫はとても機嫌がいい。
7年ぶりに妻を抱けたという喜びからなのだろうか?
もしそうだとするなら、そこそこ有り難い。
そんなに機嫌が良くなってくれてありがとう、だ。
一方のわたしは、ヒロシと一悶着あると決まって密かに体調を崩す。
昨日のは一悶着でこそなかったが、どうも微熱がある。
熱ははからないようにしている。
体温計の数字を見ると寝込むからである(笑)
ずっと心配してくれていた親友の美晴にはメールで報告した。
“おはよう。昨日ものの10分足らずでレス解消した。色々驚いたけどまぁ良かったのかな。心配かけたね、ありがとう、こっちは大丈夫だよ。でもゴムしなかったからね、もし妊娠してたら、また色々アドバイスお願い”
すぐに既読がついて返事がきた。
“おおおお!なんだ即行動したの?すごいじゃん!頑張ったね!そっか、でも良かったじゃん。はる、二女ちゃんの性別が判った時に言ってたよね「跡取りになる息子を産んであげられなかった」って。もし出来てたら男の子だったらいいね?そんな安易に言うもんじゃないか。ごめんごめん。でもほんと安心したよ。何かあったら言って。うち旦那ともはるの話してるんだから!で、あそこに付いてるものの正体分かったの?”
泣いた。
ありがたすぎる。
やっぱ持つべきものは友だな。
最後のワンセンテンスへの返信は今は控えようw
そっか、私、そんなこと言ってたのか。
跡取り息子・・・そうだったな・・・思い出した。
まさに夫は今、今後この会社をどうしていくかで悩んでもいる。
ごめんね、男の子産んであげられなくて。
当初はそんな風に思ってたのに、
私も随分と図太くエラそうになったな。
ま、
夫婦だしお互い様か!