カムエク二日目、3時に起床、幸い雨は降りませんでした。

ガイドの沸かしたお湯でコーヒーとアルファ米の朝食。

今日は、高低差1300mのカムエク・ピストン登山になります。

【7/19、八の沢出合-三俣-カムイエクウチカウシ山-三俣-八の沢出合・テント泊り】

沢靴を履き、4:20にテント場を出発。

樹林帯の迂回路も崩れているため、河原と樹林帯を選択しながら進みます。

カムエク山頂方面に朝日が当ります。

沢筋も迂回路も崩落が激しく、コース選択は毎年変化するようです。

水量が少ないため渡渉は楽でした。

雪渓が出てくると厚みを判断しながら進みます。例年よりかなり少ないようです。

八の沢を登り詰めていくと幾筋かの沢が見られます。

我々はガイドに従って迷い無く登ります。
河原を先行していた他グループが、いつの間にか後に並んで一列になりました。

 

ここで右側の沢に進む方が多いようで、行き詰って戻ってくるようです。

雪渓の終点-1020m付近で沢靴から登山靴に履き替えます。

 

ここから沢筋の急登が始まりました。高低差550mを頑張ります。

 

粋筋もの滝が流れ、岩肌はよく滑ります。

 

手掛かり、足掛かりを見つけながら慎重に登ります。

 

時折り補助ロープがありますが、草木を掴んで自力で登ります。

 

出発したキャンプ場を振り返ります。

沢を登り詰めると美味しい水場があると聞いて頑張りました。

7:55に湧き水のポイント-1500mに出ました。冷たくて美味しい水をたらふく味わいます。 

間もなく八の沢カールに出ました。

ヒグマのテリトリーですが、女性の足が痙攣したため薬を飲んで大休止を取りました。

ここで後続グループが先行し、この先に迷い道はありません。
ガイドは無料サービス終了と一言。迷い無く登ってこれたラッキーな皆さんでした。

ここに有名な福岡大学ワンダーフォーゲル同好会羆襲撃事件のプレートがあります。

1970年(昭和45年)7月、芽室岳からペテガリ岳に向けて日高山脈を縦走中だった福岡大学ワンダーフォーゲ
ル同好会(当時)のパーティー5人が、八ノ沢カールでヒグマに遭遇、後に追跡・襲われ、5人中3人が死亡する
事件が起こった。熊の獲得した獲物に対する「執着心が強い」という行動特性によるものであると思われる。
日高山脈で発生した唯一のヒグマによる死傷事件で、北海道の山岳史上で最も悲惨な事件の一つとされる。

 

我々は8:20に八の沢カール-1550mを出発。

稜線目指して急坂のジグザグ道をゆっくりと進みます。

 

薄いガスの中、お花畑の斜面になりました。

日が当っていませんが、北海道の初夏を味わいます。

所々に密集した花々が見られ、歓声をあげます。

9:00に山頂稜線のコル-1750mに到着。痙攣した女性も頑張っています。

右手奥にカムエク山の山頂がありますが、ガスの中で見えません。
左手奥のピラミッド峰は完全にガスの中です。

9:15にコルを出発。低い猛烈なハイマツ漕ぎが始まりました。 

 

途中で左下のカール下部にヒグマが見えました。食事のためウロウロと動いています。

メンバーが笛を鳴らしましたが、遠すぎて反応は見られません。

 

山頂まで高低差200m、厳しい岩尾根歩きになりました。

 

小ピークの先にまだ尾根道が続きます。
今度は男性が足の痙攣を気にしながら頑張っています。

やっと山頂が見え、先行した登山者が登り詰めています。

補助ロープはありませんので躓かない様注意します。

右斜面に出るとお花畑の緩やかな登りになりました。

 

10:00に200名山・カムイエクウチカウシ山-1979mに到着。

カムイエクウチカウシ山(カムイエクウチカウシやま)は、北海道日高山脈に属する山である。日本二百名山の
一つに数えられる。名称はアイヌ語の「熊(神)の転げ落ちる山」に由来する。登山家の間ではしばしばカムエク
と略して呼ばれる。幌尻岳に次ぐ日高山脈第二の高峰であり、標高1,979mである。日高山脈襟裳国定公園
内にあり、山頂には1900年に陸地測量部の正木照信により一等三角点(点名「札内岳」)が選点されている。

 

日高山脈主稜線上に悠然と聳える男性的な山容を誇り、主脈の盟主として山脈中央部に鎮座する。
南東側には
ピラミッド峰 (1,853m) と呼ばれる四角錐型のピーク(支峰)が間近に望まれ、本峰を望見する
絶好の展望台と
なる(ただし本峰以上に這松が生い茂る)。
整備された登山道はなく、途中、長い沢を渡渉しなければならない。
中札内村から札内川(札内川ダム)沿いに
建設が中断された北海道道111号静内中札内線(通称:日高横断道)
の未舗装区間6kmを遡り、
終点の札内川・七ノ沢から八ノ沢を川上に向かって渡渉し、八ノ沢カールを登って
稜線に出て山頂に至る。

北側の稜線が望めます。ナメワッカ岳-エサオマントッタベツ岳でしょうか。

東側のピラミッド峰の山頂部分がガスの中に確認できました。

昼食を摂りながら西側のカールを観察。雪渓下の草群に黒点のヒグマが動いています。

 

昼食後、10:30にキャンプ場に向って下山開始。

 

道端の花々を散らしながら通ることになります。

ハイマツ帯のヤブ漕ぎと岩場はスリップ注意で気が抜けません。

11:05に稜線コルに到着。ハイマツ帯が終わってほっとしました。

靴紐が二度引っ掛かりましたので締め直して八ノ沢カールへ降ります。

ここで単独女性とご挨拶。自転車を使って日帰りする方で三股で沢を間違えて一時間ロスしたそうです。

 

我々はピラミッド峰への分岐点を左折して八ノ沢カールに下ります。

小さな沢が登山道になったような急な下りです。

八ノ沢カールに戻りました。住み着いたという母子ヒグマの気配はありませんでした。

 

11:40に八ノ沢の湧き水をたらふく飲んで小休止。

空いたペットボトルに詰めてキャンプ場に持ち帰ります。

ここから八ノ沢筋の急坂を慎重に降ります。

朝方の登りより岩が乾いて滑らなくなりました。

油断すると落ちますので、各自に確保しながら下ります。

朝はツルツルだった滑岩も、スリップせずに歩けました。 

時折りの笹薮漕ぎも油断できません。

一気に高度を下げて沢靴を置いた雪渓に近づきました。

 

最後の岩場になりました。周囲の枝や笹を掴んで降ります。

事故なく無事に八の沢急坂を降りられ、ほっとします。

13:00に雪渓に到着。沢靴に履き替えて休憩。

八ノ沢カールにテント泊するという三人組みとご挨拶。ヒグマを恐れない方達です。

ここからは特に危険な箇所はありません。 

 

雪渓歩きと沢筋の渡渉、迂回路の樹林帯と選択しながらゆっくりと下ります。

岩が崩れやすく、安定した岩を選択しながら進みます。

倒木も利用し、踏み台にしながら下ります。

キャンプ場まで最後の渡渉になりました。 

 

二人が足の痙攣でペースダウンしながらも、予定した15:00にキャンプ場に帰着。
高低差1300m、10時間40分、16,000歩の山旅でした。登りより下りに時間を要しています。
歩数の少なさに驚きですが、荒れた河原歩きと沢筋の急登、ハイマツ漕ぎの岩尾根で難儀したためですね。

 

すぐに持ち帰った湧き水でコーヒータイム。他グループはテントを撤収して下山していきました。

その後、新たな三グループが到着してテント設営。二人組がルート情報をガイドに聞きにきました。
他の登山者を当てにしてカムエク登山に挑む方が結構いるようです。

 

夕食準備中に自転車を利用した日帰りの単独女性が一時間遅れで降りてきました。
ヒグマは怖いと言っていましたが、すごい女傑ですね。

アブの大集団に囲まれながら夕食。難関のカムイエクウチカウシ登山に満足して19時に就寝。
明日は登山口まで下りて帯広空港で解散します。