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 仕事のあと、夕方すぎのクラリネットとエレクトーンのDUOコンサートを聴きに渋谷に出る。センター街のBOOK・OFFでトイレを借りるついでに歌書コーナーを覗くと、『佐伯裕子歌集』(現代短歌文庫、砂子屋書房)があった。ページを開くと、ペンで「佐伯裕子」のサイン。佐伯さんが書かれたものかどうかよくわからないが、なんとなく佐伯さんの書かれたサインのような気もする。


 佐伯さんの第二歌集『未完の手紙』の巻頭の一首。


千年のわがねぎごとを浴びて立つ石のパウロの裾あたたかし  佐伯裕子


 ねぎごとは、願い事です。