■軌道:巡航ミサイルに軍配
【巡航ミサイル】
地面すれすれの低高度をジェットエンジンで飛行。
事前のプログラミングや遠隔操作によって経路、着弾地点を変更可能。
低空でも複雑で精密な動きが可能。
低高度を飛ぶためレーダー探知されにくい。

【弾道ミサイル】
高高度を飛行。
人口衛星のようにロケットエンジンで宇宙空間に向かって高く打ち上げられた後、ブースターを使って加速する。その後地表に落下。
弧を描く単純な軌道(放物線軌道)であるため、経路、着弾地点を予測しやすく、高高度を飛ぶためレーダーによって探知されやすい。

■速度:弾道ミサイルに軍配
【巡航ミサイル】
遅い。通常のジェット機と同程度。これが最大の弱点であり、探知できれば対空ミサイルで迎撃されやすい。

【弾道ミサイル】
速い。
宇宙空間まで上がってから落下するため、地球の引力に引っ張られてかなりの高速になる。
平均して音速の数倍になり、種類によっては最高速度マッハ20以上に達するものもある。


■射程:
【巡航ミサイル】

短い。数百~3000km程度。

【弾道ミサイル】

長い。10000kmを超すものもある。


■発射準備:巡航ミサイルに軍配
【巡航ミサイル】

手軽であり、潜水艦からでも容易に何発も発射可能。

【弾道ミサイル】
準備、設備が巡航ミサイルに比べてかなり手間がかかる。
長距離を飛ぶ分だけ多くの燃料を詰め込む必要がある。
重く巨大であるため、発射地点までの移動にも時間がかかる。

発射準備が大規模になるので目立ち、発射の兆候が掴まれやすい。

 

■命中精度:巡航ミサイルに軍配
【巡航ミサイル】
高い。種類によっては数メートル以内の命中誤差。

【弾道ミサイル】
低い。命中誤差は数十~数百メートルと大きい。
現在でも北朝鮮の弾道ミサイルの一部は数キロメートルほどの誤差があるのではないかと言われている。

 

そのためピンポイントで狙った目標を攻撃するのには不向き。
外れても目標を確実に破壊できるよう、核爆弾や生物化学兵器を積むのが通常。
※弾道ミサイルはもともと核兵器の運搬手段として開発が進められてきた。


■値段:巡航ミサイルに軍配
【巡航ミサイル】
安価である。

【弾道ミサイル】
高価である。

 

■日本の保有有無
【巡航ミサイル】
保有している。

【弾道ミサイル】
保有していない。