私は、「ワンマン運営」を排し、集団指導によって民主的に党を運営するリーダー集団であるべきという幹部政策は、肯定的に捉えています。

その一方で、赤旗2月8日『党攻撃とかく乱の宣言』を改めて読み、疑問に思ったことがあります。

この中で、鈴木元氏の本を「日本共産党に対して「およそ近代政党とは言い難い『個人独裁』的党運営」などと攻撃を書き連ねた」ものであると批判しているのですが、その「およそ近代政党とは言い難い『個人独裁』的党運営」と書かれている箇所はどこだろうと探してみたのですが、ちょっと驚きました。

 



1990年の党大会最終日の前夜遅く、宮本さんが不破さん同席のもと、志位さんに対して「明日、提案するからな」ということで書記局長への就任を説得したエピソードを鈴木氏が批判している部分でした。志位さんにとっても青天の霹靂のことであったと書かれています。

 

ここのソースは『不破哲三 時代の証言』です。私は読んでいないので詳らかな点は把握していませんが、少なくともここを読む限り、この人事は幹部政策論文にある「個人の専断を排し、集団の英知を結集した党運営を貫いたもの」とは言えないのではないでしょうか。

党首公選をすればワンマン運営になると主張する一方で、このような決め方を党幹部としては特に問題ないとしていることを示唆しており、矛盾を感じているところです。