ブログネタ:「ごちそう」といえば?
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これぞ人生の御馳走や。
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学生の頃から気になっていた本を、20年越しで漸く読んだ。
当時は確か、翻訳がメチャ古いか手に入らないかどっちかだった気がするのだが、
文学史のテキストにこのタイトルを見た途端「うおおお読みてえええええ!」と猛烈に思った。
で、原書で読もうとしないところが平々凡々の学生の証拠だよね(苦笑。
ビールには本当はaleという単語があてられており、そこもオシャレ心をくすぐられたのよね。
今となってはまあ要するにイギリスのビールのこっちゃとすぐに解ってしまうのだけれど、
あの頃はそんな、イギリスの匂いのする単語にさえときめいていたものなのよねえ。
嗚呼、あの頃のワタクシよもう一度(泣。
で、中身なんですけどね。
いやあ、傑作ですわこれ。
ていうか、最高。
唸るしかなかったもんね。
流石はモーム。
違う、これは毛布。
違う違う、これはオーム。
そうそう、これがモーム。
って、え??ヽ(;´Д`)ノ
気を取り直して。
登場人物が多い割にはきちっと書き分けが出来ており、キャラ立ての巧さも半端ない。
時間軸もあっちこっち飛ぶけれど、絶対混乱しない。寧ろ飛ぶのを楽しめるくらい。
語り手が自らの落とし所を知っていて、然るべき場所に落ち着くのに決して平凡ではない。
読者をいい具合に振り回すグラインド力も相当。こんだけ揃ってて、どこを貶せというの一体。
簡単に粗筋を言うとね。
50代と思しきある作家が、ちょっといけ好かない同業者からある頼まれごとをする。
それは、主人公が少年時代から知る、とある作家のエピソードを教えるというもの。
いけ好かない同業者は、そのとある作家に心酔しており、彼亡き後、彼の2番目の妻に
彼の伝記を書いて欲しいと頼まれるのだが、同業者が作家と知り合いになったのは
作家が晩年になってからであり、どうしても若かりし頃を知る主人公の話が聞きたいという。
それが引き金となって、主人公の頭の中には昔の話が次々に蘇ってくる。
そうする中で何よりも鮮やかに浮かび上がったのは、作家の最初の妻であった。
とまあそんな導入でね。ここまでもかなり面白いのだが、この後からが俄然面白くなる。
が、これ以上書くのは野暮ってもんなので、話題を変えます。
脚本家としても知られるモームだけあって、頭の中で容易く映像になるのだが、
もしこの小説が映画化されたらどないなキャストが良いかと、勝手に考えてみた。
まず主人公の医学生時代は、この二人のどっちかがいい。
エディ・レッドメインくんか、
ハリー・ロイド君。
とくりゃあ、主人公との絡みを思うと作家の若かりし頃の最初の妻はもうこの人しかいない。
出ました、ケイト・ウィンスレット。
でね、この彼女の晩年をこの人に演ってもらいたいの。
どうよ、いいでしょう?
きゃとぅりひーぬ・どぅぬーぶさまよ。
鮮やかな切り口と語り口が最上の喜びをもたらす、そんな小説。
これ以上のディナーはあるまい。
ちなみにタイトルはシェイクスピアの「十二夜」から取ったものだそう。
心楽しませてくれるもの、という意味だそうだ。お菓子とビールね。まさに。
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