06/02/11 DVD: hamlet (1996) | **コティの在庫部屋**

**コティの在庫部屋**

映画+音楽+本+雑貨+ご飯+お酒+「おべんきう」=私。


**コティの在庫部屋**


「ハムレット」

Hamlet


巷じゃとっくにぶるれい化するのが当たり前になってる昨今ですが、うちはまだまだDVDなのでしてw、

しかしそうなると逆に手に入りにくいのが以前の限定版DVDだったりする訳で。

いやあ待ちに待ったよ、ケネスのおっちゃん版ハムレットDVDがお手頃価格で手に入る日を!

Amazonのマーケットプレイスにて2,000円+送料でゲット!いやあここまで長かった。


昔勢い込んでレンタルビデオ(あの頃はまだビデオだった)で借りて見た時は、

その尺の余りの長さと舞台ライクな作りに正直辟易し、眠いのを我慢しながら見てたんだよねえこれwww

映画というものに、またシェイクスピア映画に大分慣れた今、大変興味深く見る事が出来た。

ハムレットって話がやっと心に沁みて来たってのも、がっつり見る事が出来た要因かもしれない。


とにかくね、あの原作を余すところなくぜーんぶ描き切っちゃおうっていう心意気がまず凄いんだよね。

しかも映画となると、半永久的に残るものだから誤魔化しが一切きかない。その事だけでも表彰ものだw

映画化への覚悟みたいなものについては特典映像でケネスのおっちゃんも言及してる。

だからそういう意味で言うと、端折るバージョンよりもこれのが難しかったろうなと。


しかも何が凄いかってその演出力。いやあさすがケネスのおっちゃん気合入ってるだけあるよ。

例えば2幕1場、ポローニアスがレイナルドーに息子の行状を伝えてくれと言ってる場面では、

自分が若い娼婦とおいたしちゃった後だって事がしっかり解る作りになってて、

そうなるとこのポロおやじが結構性根まで腐ってたっぽいなって事がこっちにも伝わり易いよね。

(しかもこの場面しか出てこないレイナルドーをやってるのがあのどぱるでゅお父さんじゃないの。ビックリ。)

また、4幕7場の最後、王に煽るだけ煽られたレイアティーズだが王妃からオフィーリアの溺死を告げられ、

悲しみに震えながらその場を去った後、王は王妃に「共に彼の後を追おう」と言うのだけど、

これ、大体一緒に去って行くように書いてあるんだけど、ケネス版では王妃は王について行かないのね。

これってもうこの時点で王妃が王に対して心が離れてきている事の暗示だよね。

こういう解釈もありなんだなあとあらためて感心した次第。

ロビン・ウィリアムズ演じるオズリックが最後に自分に刃を向ける無言のシーンが挟まれるのも、

映画ならではの工夫というか手法というか、映画の良さを最大に発揮した部分だと思う。

オフィーリアが乱心する前に、父の死体が運ばれるのを目撃し強烈に泣き叫ぶシーンもあったりで、

無理なくハムレットの世界に観客を引き込む工夫が随所に見られるのが素晴らしい。


と褒めまくってますが、何も私はこれまでの自分の意見を曲げるつもりは毛頭なくw

つまり、これはこれで物凄く素晴らしいのだけど、やぱし私は、メル版はもとよりイーさん版も捨て難いなと。

何がそうさせるのかっていうとね、ハムレットという人物の中身を考えるとそう思えるんだよね。

メル版は、まあ、メルはちと年食ってますけどw、オフィーリア役のヘレナが物凄く良かったと思うんだよね。

可憐で意志が強くてでも貞節な感じがよく出ていた。

それといつも言うけどイーさん版ね、あのね、ハムレットってどっちかっていうと、イーさんのイメージだと思うの。

あの、ちょっと弱そうで困ったなって顔してる、凄くセンシティブな男子のタイプ。

部屋の中にばかり籠って自作ビデオ作ってるような、ああいうタイプじゃないかと思うんだよねwww

だからケネスが後半特にやたら怒鳴りまくるのは、正直ちょっと違うんじゃないかと思ったり。

いや、舞台でやったら絶対ああなると思うんだけど、ハムレットっていう一人の若者を考えるとどうなのかなって。


演出面で非常に優れた、とさっき書いたけど、優れているからこそ違和感を感じる部分もあったりね。

確かにオフィーリアの歌にはセクシャルな関係を匂わす部分も多々あるのだけど、

私は正直、イーさんがジュリア・スタイルズにこわごわ触れようとしながらキスだけしていた、

あの感じが一番合ってるような気がするんだよね。いや、あくまで個人的な意見だけど。

それとポローニアス、私ダメだったなーケネス版のポロはヽ(;´Д`)ノ

これはもう、イーさん版のビル・マーレーのあの飄々としてちょっと間抜けな悪役っぷりが大好きなので

どうしてもあっちに肩入れしてしまう。

ガートルードはイーさん版とメル版の両方とも好きだったから、ケネス版はちょいイマイチだったかな。

特に最後、ガートルードが実はコップに何が入っているのか感づいた上で飲んだって解釈をしたイーさん版、

あれを支持するよ私は。


もっと書きたい事があるんだけど、くどくなるからこの辺に。

そうそう、特典映像の中にこれまでワーナー絡みで作られたシェイクスピア映画の予告編が入ってて、

そのひとつがあの私のだいっすきな「オセロー」だったのよー!

ケネスのおっちゃんがイアーゴーを、ローレンス焼き魚がオセローを演じたあの傑作!

頼む!DVDにしてくれ!!!


おっちゃん自身、自分がハムを演じられるにはココがぎりぎりだったって言ってる年齢のハムなもんでw、

やぱし年齢設定がちと無理があったのは否めないけど、これはこれでまあいいかと。

そうそう、劇中劇の中の更に映像って事で、ジュディ御大がチラリと出ているのも見どころ。


では最後に、舞台版ハムレットのポスター2種をどうぞ。

ジュードだけじゃなくてまさかキアヌがやってたとは知らなんだ。

でも私、この2人はどちらもハムレットという青年を演じるには向いていると思う。



**コティの在庫部屋**

**コティの在庫部屋**