DVD, 2005: swimming with sharks | **コティの在庫部屋**

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「ザ・プロデューサー」

Swimming with Sharks


一時はAmazonで倍の値段までプレミアが付いたこのDVDは
ケヴィン・スペイシー第1回製作映画として、恐らくマニア好みだ。
が、マニアだけではなく、社会に組み込まれて働いている人なら
絶対面白いと思って貰える筈だ。
言っておくが、見たからって勇気が貰える訳でも感動する訳でもない。
誰も正しくて、誰も正しくない世界に生きる事の難しさを知る、
そういう映画である。

裏情報を1つ。
これね、もし借りたらね、日本語吹替えで1度は見る事をお薦め。
ケヴィンちゃま役の大塚明夫さんが拍手もので素晴らしいのだ。
捲くし立てるケヴィンを見事に再現しています。是非。


ハリウッドの敏腕プロデューサー、バディ・アッカーマンの秘書として
新しく仕事を引き継いだガイ。
前任秘書のレックスは、パラマウントの副社長となるので辞めるという。
ココで頑張れば絶対明るい未来が待っていると確信するガイだが
バディのしごきはそう甘いものではなかった。
仕事の世話からオンナの手配までやらされるだけに留まらず、
プライベートもなにもまるでない日々が続く。
すぐに出会った辣腕女プロデューサーのドーンといい仲になっても
会う事さえ満足に叶わない。
バディは常に怒鳴りっ放し。能無しと呼ばれても口ごたえも出来ない。
自分で掴みかけた仕事も横取りされ、ガイは次第に熱意を失い、
仲間にはバディと横に並んで仕事をしているのだと吹聴し始める。
ある日、仲たがいしたドーンに電話をしている最中バディからポケベル。
イラつきながら電話で折り返すと、「もういいよ、お前はクビだ」
何故、何故、なぜ俺だけが。混乱する頭、混線する電話、そして。

クライマックスのシーンのバディ(ケヴィンちゃま)の台詞が迫真。
「いいか、やらせるんだ。今やらせなきゃこいつは男になれないんだ。
黙ってろ!!いいか、俺達男はな、お前ら女どもみたいに、
脚を広げて仕事を取る訳にはいかないんだよ!!!」

途中、見苦しい場面も幾つかある。
目を覆いたくなる様なシーンも勿論。
だが、最後まで絶対見て欲しい。
誰もが正しくて、誰もが間違ってる、その結末を、見守って欲しい。

ガイと1つの部屋で言い合うシーンはまるで舞台の様な充実さ。
さすがはケヴィン・スペイシーと見る側を唸らせます。
そうそう、ケヴィンちゃまですから、ハゲネタヅラネタはお約束。
しかも今回は育毛剤ネタまで。サービス満点です。
この人って凄いよね。一流の俳優なのに笑いを取るのを忘れない。


で、Toroなんですが。
どれがToroなのかというと、レックスなんですわ。
ほら、最初に言ったでしょ?ガイの前任の秘書、レックス。
前任だから、10分くらいしか出てこないんですわ(笑)。
しっかーし!!!たった10分を濃厚な10分にしちゃうToroマジック。
今回も勿論やらかしておいでです☆
この映画はチャイナ・ムーンの後くらいに公開されていて、
いわゆるToroにとっての下積み時代の作品。つまり若い。
だが、何故か大貫禄のToroレックス(笑)
オールバックのToroが存分に楽しめるのもこの映画の特徴ですね。

レックスは、バディのあらゆるしごきに耐え抜いて褒美が貰えた人。
だからどうしたらバディをかわせるか、どうしたら機嫌を損ねないかを
熟知している。
最初のシーンが凄い。机を片付けながら電話で対応するのだが、

「バディ・アッカーマンの事務所ですはいステラ副社長バディはまだ
出社してません来ましたらすぐに会議に向かわせます(内線切り替え)
バディ・アッカーマンの事務所ですああバディですか違いますよ
出たくないんじゃないですよ後で電話かけさせますので(内線切り替え)
バディ・アッカーマンの事務所ですはあぁーーいモナちゃあん!元気ぃ?
バディはキミを待ってるよ夜中12時キッカリに可愛いオシリを運んでちょ♡」

みたいな感じなんですわ。
あんなに喋るToroは後にも先にもこの映画だけです(笑)

新入りで自分の後任にあたる若いガイに会社の力関係を説明する時も
仕草がそれは素晴らしい。ちょっとカッコつけた感じの指パッチンしたりね。
バディに猿呼ばわりされても決して怒らず(わざとじゃないだろうかと…)
怒鳴り散らされても感情を出さず、仕事をこなしちゃう、まさにプロ。
「でもこんな扱いビジネスじゃないですよ!」というガイに返事をする時の
"A-ah"って返事が妙にSexyだったりする、この辺が業界人っぽい。

「煙草でも吸えよ、新入り」
「あ、僕は吸わないんです」
「今に吸うさ。今から1年はコーヒーと煙草だけが慰めだぜ」
ちょっとオトナな、若かりしToroが十分楽しめる映画です。