「ダヴィンチ・コード」
Da Vinci Code
巷を騒がせているこの映画を見てきた。
時間に余裕があったからであって、それ程の熱情はなかった(笑)。
初めて入る街中の映画館は思ったより広くてビックリ。
ちょっと古い感じもしたけど、ヨーロッパの古(いにしえ)に思いを馳せる
この映画に限っては、古い場所もむしろ味になる…かも。
CG、バリバリに使ってるけどね(苦笑)
今から見に行く方もいらっしゃると思うので、ネタに繋がる事は
今日は極力控えて書きたいと思う。
ちなみに私は「原作を読まずに映画を見た」派である。
オドレイ・トトゥ、良かった。彼女の役に大事なのは「清潔感」。
変な話だが、♂を知ってなさそうな人がいいのだ。
だから彼女でいいんだと思う。細い脚と細い身体が何ともキレイ。
個人的に言うなら、こういう、繊細だが力強い彼女の方が好き。
トム・ハンクスも抑えた演技で、原作をrespectした感じでいいと思う。
でもやっぱり凄かったのはポール・ベタニーだなぁ☆
どうして私(やonoda嬢)の好きな役者はアブナイ役を好むのか(笑)
彼の役を理解するにはやはり、多少なりともキリスト教の歴史をドコかで
学んでおく方が便利かもしれない。でももしそれが不可能なら…
「21g」という映画の、Toroの役を思い出して頂くと良い筈だ。
信仰に心を傾ける事で救われる事もあるだろう。
しかし信仰に心を蝕まれる様な事があってはならない。
「21g」のジャック(Toro)は、まさに蝕まれていた所で事件に遭遇し
信仰自体を冷静に捉えなければならない所に至る。
だが、ポール・ベタニー演じるシラスはもっと悲惨だ。
信仰する事に蝕まれるだけでなく、何を投げ打ってでも
信仰のためなら手段を選ばない人間なのだ。
彼の不幸な生い立ちが彼をそうさせており、それにつけ込んだ者が
「キリスト教」の名を語り、シラスを洗脳してしまう。
決して救われてはならない存在になってしまった彼が憐れでもある。
例えば、だが。こんな事を知っとくと映画の世界が広がるかも知れない。
15世紀のイギリス。エリザベス一世は国の宗派を「英国国教会」に
絞り、カトリックを排除する事で国を統一しようとし、成功した。
その裏で、敬虔なカトリック信者の家に育った詩人ジョン・ダンは迷い
悩み、最後には改宗し、晩年は説教者になって教会の人で終わる。
「神よ、どうか私を陵辱して下さい。あなたがそうしてくれない限り
私は決して清められる事がないのです」holy sonnetからの一説。
陵辱(rape=レイプ)されない限り清らかではいられない。
このパラドックスに最高に好奇心をそそられた。
私達には非常に薄い宗教観だが、昔のヨーロッパでは水道をひねれば
水が出る位の感覚で宗教が根付いていた事だけは覚えておくと便利だ。
そして多数の宗派がキリスト教にも存在していたという事も。
人間ドラマと言うよりは謎解きに重点が置かれ、しかもその謎解きは
日本人にはきっとイマイチ解りにくいという点で少々大味な感じもあるが
(正直言って、上記以外の役者の演技も大味な感じが否めない^^;)
エンターテイメントとしてはいい出来だと思う。150分は長いが。
男と女が合体して初めて完璧な「形」になるのだという事などを
セックスを感じさせる性的な意味ではなく文学の表象として
ストイックに学んでいた頃を今更の様に思い出させてくれた1本。
