Theater, 2006: crash | **コティの在庫部屋**

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「クラッシュ」

Crash


平日の割に、しかも大して宣伝もしてなかったのではないかと思うのに、想像以上に人が来ていた。
でもこの映画は軽い気持ちで見に行くと、多分K.O.されてしまうと思う。


いかなる人間にも必ず、いい所と悪い所があり、どちらかだけでいられる人は決していない。
どんなに憎らしい人でも、何処かでは誰かを思いやっている。
どんなに心のキレイな人でも、ふとした瞬間に人を傷つけてしまう事がある。
でもみんな本当は、誰かの心を暖めたいと思っている。誰かに暖めて貰いたいとも。

ドン・チードルの気持ちのやり場のなさ、サンドラ・ブロックの沁みてくる苛立ち、マット・ディロンの奥底に流れる善と悪、そしてライアン・フィリップの優しさと悲しみと怒りと虚無。
それ以外の役者もみな際立っていた。
ライアン、Toroと共演した「誘拐犯」の頃も良かったけど、更に演技派になっている。頑張れライアン。妻に負けるな。

最後に流れるstereophonicsの「maybe tomorrow」が泣かせる。
ロスに限らず、都市に生きる人間のヒリヒリとしたやるせなさが、剃刀で切られるみたいに伝わってくる。
痛くて、切なくて、愛おしい。そんな映画。