Theater, 2006: pride and prejudice | **コティの在庫部屋**

**コティの在庫部屋**

映画+音楽+本+雑貨+ご飯+お酒+「おべんきう」=私。


**コティの在庫帳**

「プライドと偏見」

Pride and Prejudice


大変に美しい映画だ。
主人公・リジーを演じたキーラ・ナイトレイが美しいだけでなく、台詞1つ1つが粒立ってるし、風景は素晴らしいし、人間関係は入り組んでるし、それでいて飽きさせないし、全く手の込んだ作りになっている。

原作に対してのリスペクトも非常に感じた。
長い物語を2時間に納めるため、端折っている所はあるにしても、筋書きは全く変わらず、人物達のあり方も、昔読んだ時に感じたものとほぼ同じだった(『高慢と偏見 上・下』富田彬訳 岩波文庫)。
でも、主人公リジーと心をぶつけ合うダーシー氏は原作よりカッコよく思え(マシュー・マクファディン、意外に素敵)、2人の仲を疑う、ジュディ・デンチ演じるキャサリン夫人は、原作の何倍もおっかなく思えたけど^^;
(原作の方がもっと皮肉屋が過ぎた感じがしたが、デンチの演じる夫人は迫力があり、めっちゃ怖かった)

ハネッカエリの尻軽♀・5女役のジェナ・マローン、内気で美しい長女役のロザムンド・パイク、その長女を想うダーシー氏の友人・Mr.ビングリー役のサイモン・ウッズなど、若い役者が皆いいが、やはりいいのはリジー達の両親だ。

台詞の多さは「元祖・渡る世間は鬼ばかり」であるこの「pride and prejudice」だが、その中でも1番喋るのが母親役のブレンダ・ブレッシン。
彼女の事は「リトル・ヴォイス」と「ビヨンド・ザ・シー」で見ているが、素晴らしい女優さん。
彼女の悲しみも喜びも、怒りも陽気さも、全く天晴れ。
更に、父親役がドナルド・サザーランド。優しい、娘思いの、言葉少ない父親。

ラストシーンが良かった。
最後を見てあらためて思う。
この小説は、恋愛小説ではない。家族の繋がりや暖かさを描いた小説なんだと。


キスシーンも爆撃シーンも何もないのに、刺激的な台詞に溢れる作品。
全く、この原作が18世紀末に書かれた事が、今更の様に驚きである。