週末はアイスホッケーアジアリーグ観戦に新横浜プリンスホテルアイスアリーナに行っていました。


新横浜では年に1度のトップリーグの試合が見れる機会とあって、試合開始1時間前の会場時間直後に着いたのにその時点ですでに5割くらいの入りで、試合開始時には立ち見も含めてほぼ満員の入りでした。

神奈川ホッケー関係者の同窓会のような雰囲気かと思いきや、聞こえてくる会話から意外と初めて見に来ているような人も結構いるのには、アイスホッケーの衰退を危惧している身としては非常にうれしいものです。


アイスホッケーを取り巻く環境はここ数年でチームの縮小や撤退が相次ぎ、昨年末で名門のプリンスホテルアイスラビッツも撤退。

今シーズンは新チームの東北フリーブレイズを加えたものの、各チーム運営費を削減するなどして非常に運営には苦労されているようです。(名門の王子製紙も今シーズンは運営費を4割カットして臨んだそうです。)


バスケのBjリーグは毎年チーム数が増加するなど事業化にある程度成功していますが、ホッケーとの違いとして運営費用はさほど変わらないにも関わらず、収入モデルに大きな差がありそうです。

運営費がBJでは2~3億円程度に対し、アイスホッケーは切り詰めまくって1億6千万~4億円程度とか。

但し、バスケが

① チームに必要な選手がプレーする5人を含め12人前後

② 既存の体育館を使用して試合が開催できる

という点で比較的運営コストを抑えられる点に対しアイスホッケーは、

① チームに必要な人数はベンチ入り22人を含め25人前後

② 試合・練習とも維持費がかかるアイススケートリンクを使用

と非常にコストがかかる競技です。

さらに2003年からはアジアリーグの名の通り韓国、中国のチームとも試合を行っているので、それに伴う遠征費が発生し、上記の1億6千万円の運営費で収めるには選手のサラリーは相当低い水準に抑えざるを得ないと推測されます。


さて、収入モデルとしてBJではチケット代、アリーナ内物品販売、テレビ放送権、マーチャンダイジング(商品化権)、スポンサーシップが挙げられ、うちテレビ放送権、マーチャンダイジング(商品化権)、スポンサーシップはリーグがチームから買い取ることになっています。

チームにとっては確定した収入による経営の安定化、リーグにとっては集約して販売することでの高付加価値化、販売活動への注力が行えるという点で、リーグの価値を最大化する様にチームとリーグの役割を分担しています。

チームによる地元での地道な営業活動による地域密着と、CSを中心にした露出や有名企業をスポンサー(BJではパートナーと呼んでいます)に迎える等の全国レベルでの展開は、まさにこの仕組みによるものです。

一方のアイスホッケーはというと、市民チームであるアイスバックスを中心に各チームで地道に努力をされているようですが、2,000~3,000人程度しか収容できないアリーナで年に20試合程度しか試合が行えない状況では、チケット収入はチームの運営基盤としては非常に弱いものとなっています。

そのようなチームの運営の負担を解消しチームに自立した経営と競技レベルの維持をしてもらうためには、実業団リーグからスタートしただけにリーグとしてのお金を集める仕組みがどうしても弱い気がします。(努力はされているようですが。。)


この日の試合は2試合とも熱戦で、特に2試合目のアイスバックス対クレインズの試合は両ゴーリーの活躍もあり、最後まで白熱したゲームでアイスバックの大健闘による勝利で、試合終了まで満員の観客を興奮させました。


にもかかわらず、翌日の新聞のスポーツ欄には試合のスコアのみの掲載で競技の魅力と好ゲームの興奮が当日リンクに来た観客にしか伝えられてないことを思うと非常に歯がゆいところです。

道は遠いですがファン増加=>露出増加=>ブランド力向上というサイクルをまわすためには、まずは選手に1試合1試合いいプレーをしてもらい見に来たファンを取り込んでゆくしかないと思います。

少なくともこの日アリーナに観戦に来た人たちは、また見に来たいと思ったはずです。

選手、関係者の方々、頑張ってください!

「謙虚さを失ったらコンサルとして終わり」


自分がこの世界(コンサルティングビジネス)で働くきっかけを与えてくださった方の言葉です。

少しくらい仕事が出来るようになったからといって、考えること・学ぶことをやめてはいけないということだと思います。


接するお客様やその業界、提供するソリューションが毎回変わるコンサルティングビジネスは、決して過去のケースや業界毎の動向の最新情報を転用したり、ソリューションのテンプレートを当てはめれば成功するといったものではありません。

常に変化する市場・競合の環境に対し、専門家としての知識はいつか陳腐化、もしくは普遍化されてしまい限界が来てしまいます。

常に学び考えながら本質は何かを追求することで始めて、困難に直面しあがこうとしているお客様と同じ目線でお話が出来るのかと思います。


今では少なくなったのかもしれませんが(情けない話ですがまだいることはいます。。。)、3文字略語の英語や概念的なカタカナフレーズ(という私もコンセプチャル・・・と書きかけて概念的に直しました・汗)でお客様に新しい概念を「教える」というのが少し前までのコンサルのイメージかもしれません。

一方でお客様の社内で経営・現場最前線で必死にもがいている方々は、本当に勉強され、また自分のこととして難題に立ち向かわれています。

そのような方々に対して、コンサルとしての存在意義を感じていただくためには、それ以上に学び考える姿勢を失ってはならないということを肝に銘じていかなくてはならないと思います。


前述のお世話になった方とは会社が変わることになりましたがコンサルをやっている限り、いや職業人として生きている限りそのコトバを忘れずにいこうと思います。



そういえばユニクロの柳井さんも最新の著書で「成功は1日で忘れろ」と言ってましたね。