5年前に配属された職場で、怪我人や病人が頻発した。

病人には私も含まれていた。


首筋に帯状疱疹ができて、それが腕の神経にダメージを与えたらしく、腕が神経痛となり。

あまりに痛くて眠れず、仕事を休んだり。

皮膚科→整形外科→整骨院→針灸院 通い。

整形外科では、今まで見たこともないようなごっつい痛み止めの坐薬を処方されるほど。

でもこの坐薬は効いた。


他にも、交通事故だの 仕事の作業中に転倒して骨折だの 不幸続きだったため、誰ともなく「お祓いしたほうがいいんじゃない?」と言い出した。


職員の知り合いに、霊能力のあるお祓いできる人がいるということで、所長のポケットマネーで事務所をお祓いしてもらうことになった。


お祓いの日は仕事休みの日だったため、所長達上司と、私含めて5人が立ちあうことになった。


実を言うと、スピリチュアルには元々興味があったし、お祓いを見てみたかったから。

昔のTV番組のオーラの泉は欠かさず見てたくらい。


事前に聞き取りがあったらしく、その時に、立ち会う人の中に霊感がある人はいますか、と聞かれたらしい。


誰もいないよね。


当日。


てっきり神主さんみたいな格好の人が来るとおもっていたら。


職員と一緒に来た人は

古びたジャンバーを着た普通のちょいハゲたオッサンだった!


え?


この人なん?


とみんなが思った。(と後で聞いた)


そのオッサンは、とても美しい音でよく響く鈴を持っていた。チリーンという音がとても心地よかった。


この音だけで悪いものが退散しそうだなと思ったくらい。


そのオッサンが部屋に入るなり、

「霊感のある人はいないと聞いていましたが、いらっしゃるじゃないですか〜」

と言い出した。


えー 誰ぇ?


と思っていたら、そのオッサン、

私を指差して、

「あなたですよ、あなた!」

と言う。


いやいやいやいや!

無いって!

何も見たことないから!


私が

「いえ、私は本当の凡人です」

と言うと


オッサン

「自分で気づかないようにしてるだけですよ。

でも、良かった、霊感のある人がいて。そのほうが祓いやすいから」

「あなたの守護霊の方と交信して色々聞くので」


と言う。


何やら私の頭上を見てブツブツ言うオッサン。


オッサン

「はい、状況はよく分かりました。私が祓う間は外に出てください。」


しばらくして、事務所の中に入っていいと言われ、入ったら、オッサンは汗だくになってた。


色々説明を受けたが、やはり土地柄があまりよくないらしい。色々いたと言われた。

壁に貼るお札をもらった。


どうしても気になって、

「あの〜 私、何も見たことがないし、本当に霊感があるのでしょうか」

と聞いたら


オッサン

「あなたの能力は、変なものがつかないようにバリアをはれることです。危ない所に行こうとしたら、頭が痛くなったりしませんか。」


そういえば・・そうか?いや 分からん


オッサン

「このままで、何も見えないほうが幸せなんだからいいですよ でも、今日はあなたがいてくれたのでスムーズに祓えました」


そうなんだ〜


それから2ヶ月ほどで腕の神経痛は治った。

お祓いで治ったのか、治癒力で治ったのか分からない。


でも貴重な体験だったなあ。