偶に、水曜の夜が映画タイムになる。

それもその週の仕事がはかどっているとき。

自分への褒美に会社の帰りに映画館に足をやるのだ。

だから、見る映画をこれと決めていないことが多い。

映画館に着いた時刻にだいたい始まるもので、よいものを直感で判断して見ることが多い。

この前の水曜、その映画タイムを作った。


「どろろ」である。


妻夫木が出ているのなら間違いないと思い、出演者で決めた。

封切りから時間が経っているし、上映時間が18時だったのでスクリーンの客はまばらだった。


さて、

原作は、手塚治虫、監督は、塩田明彦。

出演は、妻夫木聡 、柴咲コウ 、中井貴一、原田美枝子 、瑛太 、原田芳雄、杉本哲太 、麻生久美子ほか。


内容についての予備知識は皆無だった。

恥ずかしながら、手塚治虫が原作者であることさえ知らなかったのである。

原作は40年も前に書かれたというから、映画になって其れを知る人は多いのかもしれない。


内容は、

戦国の世に、国家統一を企む武将の醍醐景光(中井貴一)は、乱世を治める力と引き換えに、

生まれてくる我子、後の百鬼丸(妻夫木聡)の体の48箇所を魔物に差し出してしまう。


実際戦国時代は政略結婚が多くあったし、子供は親に利用された。

特に、高い地位を望むものは、権力を得るために子供を利用するのは当たり前だったのだろう。

今だったら力より財産目当ての嫁入り、婿入りかもしれない。

私は、力は欲しいがさすがに我子の体と引き換えてまで力を欲しいとは思わない。

欲がないといわれればそれまでである。

もちろん、魔物や妖怪との取引はもってのほかである。


その赤子には頭と胴体はあったが、目も耳も鼻も手も足も無く、奇怪な体をしていた。

父、影光はその子を殺してしまえといったが、母(原田美枝子)は忍びなくその子をたらいに乗せて川に流した。

ある妖術使いの医師(原田芳雄)がその子を拾い、身体を作ってくれる。

体を作るところが、手塚の話らしい。サイボーグか?鉄腕アトムを思い出す。

死んだ人間の肉片のエキスをあつめ、薬草を混ぜ?心臓をつくり、

そして電気エネルギーショックを与え(エレキテルを使い)、肉体に生命を宿らせるのである。

それから足を、また手を作るのである。

その男は育ての父としてその子に剣を教える。

成人したその子(瑛太)は、体の各部分を取り戻すために魔物退治の旅にでる。

魔物を1つ退治すると魔物からからだの一部を返してもらえるのである。

一方、コソ泥のどろろ(柴咲コウ)は百鬼丸の左手にある妖刀を奪うために、彼を追いかけ始める。

どろろは、父を影光に殺され、母も逝きずーっと孤児だった。

男の子のように育てられ、いい男に出会うまで、女になってはいけないと母に言われた(映画での話らしい)。

どろろは女であるが、男言葉を話すコソ泥だった。(映画紹介では少年となっている)

柴咲の男言葉に少し違和感があったが、陽気できびきびした振る舞いはよかったと思う。


魔物はCGで作られている。

蜘蛛、芋虫、犬、鷹、木のお化けが出てきて、その化け物と百鬼丸の戦いも迫力があって面白い。

ただ、化け物の数が多すぎて途中飽きてきてしまう。

影光役の中井貴一は何か持って生まれた優しい人相や人柄があって、

腹黒い武将役にはあまりマッチしないと思う。

NHKの大河ドラマ「義経」の源頼朝役もそうだった。


百鬼丸は父影光と再会する。その後、父は、またも魔物にそそのかされ、親子対決することに。

父は、兄弟対決で死んだ弟の多宝丸(瑛太)を生き返らせるために、まものに体を与える。

そして本当に対決が。


ロケ地の広大さには驚いた。北海道いや、モンゴルかなと思いきや、ニュージーランドであった。

総費用20億円をかけたスケールの大きな映画である。戦いのアクションもいい。

是非、是非、お勧めしたい映画である。

もう暫く上映されているらしい。

単行本は、


どろろ〈上〉 (朝日文庫)


どろろ〈下〉 (朝日文庫)


DVDは、


どろろ(通常版)