【街】ヒストリー(その6) しおり編。
【〔街〕ヒストリー】、前回までの詳細はこちらから。
サウンドノベル【街】では、ゲーム中、物語を読み進めていく中で、
時折、複数の選択肢が表示され、その中のひとつを選ぶ場面がある。
それによって物語が分岐したりするわけだけど、そのとき選んだ
選択肢によっては、物語は思わぬ方向に進んでしまい、
主人公が〝本来であればたどり着くはずの物語〟から脇道へと逸れて、
ゲームの中でいう、バッドエンドになってしまうことがある。
この場合、どうするか。
ゲームでは、これまでに過ごしてきた物語内であれば、
主人公たちが過ごした時間を指定をしてあげると、その時間の最初まで
自由に戻ることができるようになっているので、そこからやり直すのもいい。
でも、【街】の場合、時間という大雑把な区切りとは別に、
自分の好きな場所に、記録を保存しておくことができる機能があって、
それをゲーム中では〝しおりを挟む〟と呼ぶ。
私は、このセガサターンで発売された【街】の、
しおりを挟む、という行為と、言葉の響きが、とても好きだ。
私は、本を読んでいるときも、実はしおりを挟む瞬間が
とても好きだったりする。
ここまで読んだぞ、という達成感。
しばらく、この物語と別れるんだ、という寂寥感。
色々な感情がよぎりながら、しおりを本に挟む。
ゲームをしていると、自分のとって、とても思い出深い、
決定的な瞬間というのは、誰にも訪れる。
RPGであれば、強く記憶に残ったイベントシーンであったり、
アクションゲームだったら、難しいステージをクリアしたときだったり、
難解なパズルを見事に解いたときであったり。
そんなとき、ふと、
「ここで、このゲームにしおりを挟めたらいいのに」
と思うことがある。
ゲームなんだから、セーブ機能があるじゃないか、と言われて
しまいそうだけど、セーブしたデータを読み込んでやり直すのと、
自分が挟んでおいたしおりをとって、そこからもう一度始めるのとでは、
少し違う気がする。
それはきっと、ほとんどが、ただの気分的なものなんだろうけど、
それでもいい。
ゲームにも、気分は必要だと思うからだ。
だから、【街】に登場する、しおりのシステムが私はとても気に入っている。
⑦に、つづく。
私はゆっくり遊ぶ人間だから、参加はできなかったけれど、
当時はこんなキャンペーンがありました。
