【夢で逢えたら】レビュー [3] 。 | 初心者同志

【夢で逢えたら】レビュー [3] 。

【第003回】

1989年.5月6日放送

構成作家:廣岡豊・和泉光晴・藤沢めぐみ・清水東

      〝〝休みがコワイ!〟〟


これまで以上に短いコントばかりが多く集まった今回の放送回は、まさに

ショートコント番組【夢で逢えたら】の本格的な始動を視聴者にまざまざと

見せ付けるような回となった。

                        ✤

【うん!】

公園のベンチに座り、次の日曜のデートプランを相談しあう、男(内村)と

女(野沢)。

コンサートに行こう。

海もいいね。

そのあとは、ディズニーランド?

愛する彼の提案に、すべて「うん」と答えつづけるも、最後の一言、

「仕上げは、ホテルだねえ」

には、キッパリと

「イヤ・・・・・・!」


【さびしい・・・】

突然かかってきた電話に出てみたものの、とっさに声が出ず、

「ごめんなさい、昨日から誰とも喋ってなかったから」

と、謝る1人暮らしの寂しい女性(清水)。

しかも、かかってきた電話はただの間違い電話。

しかしようやく出来た他人との接点を終わらせたくない彼女は、電話を切ら

せたくない一心で、自分から詰問をはじめ、

「だんだん・・・・・・、変態になってくるのが、わかる・・・・・・」


【連休中ですので・・・】

いつもの浴衣姿で赤坂ホテルニューオータニの、カウンターにやってきた

兄弟。

早速呼び出したマネージャー(内村)に「部屋ないんか?」と訪ねるも、

「ご予約のないお客様はちょっと・・・・・・」

「ない袖は触れん、ちゅうこっちゃ」と、アニキ(松本)は理解のあるところを

見せたかと思ったが、すぐに「じゃ、相部屋でもいいわ」と、驚くべき代案。

それも断られると、

「じゃ、大広間でいいわ、雑魚寝でいいから、なあ?」


【絶対にいる】

連休中にハワイに行くといった友人に、そんなはずはない、と延々と電話を

かけ続ける清水。

「切らないからね・・・・・・」


【やめてー!!】

カーテンを締め切り、明かりも完全に消して真っ暗になった部屋の中で、

サングラス、アロハシャツを着て気分だけはハワイに浸りながら、ひたすら

耳を塞いで鳴りつづける電話の音に耐える野沢。

「やめてー!」


【どこ行くんだよ】

メンバー全員で休みの日にどこに行こうかと相談するのだが、全員が自分

の行きたい場所を主張することに執心するばかりで、なにも決まらない様子

を、思わず「ああ、わかる、わかる」と頷きたくなるやりとりで見せていく、実は

【夢で逢えたら】の中ではかなり珍しい、メンバー全員が参加してのコント。

しかし全員参加という豪華さのわりにコント自体にはこれといって中身はなく、

ショートコントに大人数のキャストというのは実は相性が悪い、という事実を

露見させることになる。

それにしても、まさか、このグダグダで、まとまりのないだけのコントが、後に

凄まじい展開と発展を見せていく新しいシリーズコントの1つことになろうとは、

番組を見ていた誰が思っただろう。

たとえコントとしてうまくいかなくても、このメンバーはただでは終わらない。

                       ✤
音楽コーナー【バッハスタジオのある町】では、登場してきた今週のゲスト

柏原芳恵の前で、今回も全員が本人の歌を唄うことになるのだが、さすがに

2回もやってきた経験からなのか、このコーナーは最初に挑戦した人間が

必ず痛い目を見ると全員が気づいているため、誰も挑戦したがらないという

状況に。

そこで敢えて手を携えあって、全力でその1番手を野沢にやらせようとする

メンバーたち。

しかも、唄わせるのはなぜか、課題曲とは全く関係のない別の曲で、さらに

物まねすることまで強要し、本気で嫌がりながらも、決死の思いでチャレンジ

した野沢だったが、案の定、結果は完全に空回り。

聴いていたメンバーからは、「いつもの野沢じゃないっ!」とまで言われ、さす

がの野沢からも、まだコーナーは始まったばかりだというのに、

「どうして、このコーナーて、いつもこうなるの?」

と、弱気な発言が飛び出す。


野沢の犠牲で場が温まった中、ようやく挑戦となったのは今回の挑戦曲、

〔化石の森〕を見本として本人の歌を実際に聴いたあと、先陣を切って挑戦

してみる内村だが、これまでの中でも際立って難しい歌だと判明しただけで、

歌自体は評価しがたい完成度。

スタジオもすっかり盛り下がり、メンバーも一気に意気消沈。

思わず相方の南原までが、フォローもせず「どうしてくれるんだ」と嘆くほどに。

どうにも先が見えないコーナーに、今回は歌は本人に唄ってもらい、メンバー

はコーラスに挑戦してみようということになるが、真面目にやっていいのか、

笑いを求めるべきなのか、歌の難易度と相まって終着点はやはり見つからず

メンバーからは、「どうにもならないですね」、と思わず本音がポロリと漏れる。


【熱血宅配ボーイ南原二郎 トラブルファイル】は、こちらもまだまだ模索中と

いえそうな、連続シットコムの第3回。

そのストーリーはといえば、コーヒーの配達先として訪れた書道の大家の屋敷

だったが、こっそりと聞き耳をたてていると、その先生と呼ばれている人物が、

実は門下生の書生にばかり書かせていた作品に、自分は判だけを押して稼い

でいたことを知り、南原がそれを成敗する、という、宅配コーヒー店という設定

自体が、まだまだ3回めであるというのに、既にほとんど生かされなくなっている

という、意外性に溢れすぎた状況に。

ほぼ、なんの脈絡もなく大原麗子の物まねをして登場した清水の出番のなさと

いい、このコーナーはやはり、まだまだ先行き不透明な混迷を極めている。


エンディングトークでは、テーマになぞらえ、休日の過ごし方について話し合っ

てみるが、みんな「寝るだけ」、と盛り上がらない。


yumede015


しかしそんな中、松本1人だけが、ファンの子にファンレターの返事を書いている、

と言い張り、「オマエは開けもせんとゴミ箱にほうるやないか」と、浜田。

視聴者に向けて、お葉書お待ちしてますので、と募集をするさいも、松本だけは

相変わらず、「僕は返事をかきますからね」と、どこまでもこだわり、盛り上がり

の欠けたコーナーを1人、必死に盛り上げている。

番組の最後のひと言も、そんな流れをうけて、

「手紙を書かないヤツは死刑なのだ」

と言ってみるが、言った後に自ら、滑ったタと告白するしかないほどの冷たい反応

しか得られない。

しかし、メンバーがそれをはやし立て、その様子がスタッフから笑いを得たことで、

なんとか事なきをえるのだった。





                


                  【夢で逢えたら】全放送レビュー中 》》