グーグルとアマゾンの合併。
【EPIC 2014】、というタイトルの映像がある。
これは、2014年のネット世界を予測して描いている、
個人が製作した、フラッシュビデオだ。
そこでは、近い将来、「グーグル」と、「アマゾン」の両社が合併し、
新会社、【GoogleZon】が生まれることになっている。
アメリカのジャーナリストを育成する学校に勤めている教員が
作ったというこの映像は、自由に閲覧ができる上に、
日本語で翻訳してあるサイトなどもあるので、ぜひ1度見て欲しい。
そのビデオの内容は、簡単に説明すると、
まず、グーグルがその資本力でネット関連会社を次々と買収し、巨大化。
それに対抗して、買収、そして新たな策を打ちだしはじめるマイクロソフト。
グーグルはそれに打ち勝つため、ついに、アマゾンと合併することを決断する。
というもの。
そして2014年、新会社グーグルゾンによって、
EPIC(進化型パーソナライズ情報構築網) と呼ばれるシステムが誕生する。
このEPICというのは、簡単に言えば、グーグルの巨大な検索能力と、
アマゾンの、個人の好み合わせて新たな商品を紹介する能力を
合わせることで、個人こどに完全に専用化された情報を、
自動的に配信していくシステム、のことなのだそうだ。
つまり私たちは、ただパソコンの前に座っているだけで、
あとはコンピューターが勝手に、私たちの趣向を分析して、
本当に必要としている情報だけを、どんどんと勝手に配信してくれる、
というわけ。
うーん、一見すると、それは、なんだかとても便利そうに
思えるけれど、そんなシステムが生まれた未来って、
実際は、どうなんだろうか。
たとえば、今でも私は、時々、アマゾンから送られてくる
商品紹介のメールに、ドキッとする。
「あなたが以前チェックされた商品から、こんな商品もお勧めします」
というのは、ただ、アマゾンのサイト上で統計された情報
でしかない、と分かっていても、
そこに、実はいずれは購入しようと思っていた商品が載っていたり、
既に購入済みな商品が出ていたりすると、なんだか、
ぐっ、心を見透かされてるっ!
なんて気持ちになったりする。
私は、ネットショップでは、本を買うのが怖い。
近所には、あまり大きな本屋が多くないので、
どうしても欲しい本があって、それを本屋で見かけないときなどは、
ついついネットに頼ってしまいそうになるのだけど、
できたら本は、全て自分の手にとって、中を見てから買いたい、
と、いつも思っている。
なぜなら、私にとって本とは、自分の手で持って、
最初のページを開いた瞬間のドキドキ感こそが、1番重要だからだ。
でも、もしEPICと呼ばれるシステムが、本当に誕生することになれば、
本屋で本を買うことは、それ以後、なくなるのかも知れない。
すべての情報は完全に個人の為だけのものとして統制され、
自分自身で必要だと自覚していなかったような情報まで、
知ることができる時代が、来るかもしれないからだ。
ネットの世界は、確かに、自分で好きなように
情報を収集する手段としては、これ以上ないくらい便利なものだ。
でも、だからといって、自分自身で本当にいいものを探し出す
権利まで、奪い取られるのだとしたら、
それは「余計なお世話」なんじゃないか、と私は思う。
【EPIC 2014】の映像では、2014年とは現在であり、
過去を振り返りながら、今のような現状になるまでの歴史を
年表風に紹介する、という体裁がとられている。
(ちなみに、そこから更に1年後の歴史を追加した、
【EPIC2015】という作品も存在している。)
今からわずか6年後に、すでにネットが必要不可欠となった
この世界は、いったいどうなっているのだろうか。
考え始めると、うーん、やっぱり、恐ろしいなあ、と思うのだった。