本屋にいる人たち。
本屋に行くと、ついつい長居してしまう。
これといって目的もなく、ふらっと立ち寄ったときなどは
それでいいとしても、あれとあれを買おう、と目的を定めて
入ったときでさえ、一度入ってしまうと、他の本に目移りしたりして、
気がつくと長い時間がたっている。
最近はイスを置いてくれるお店も多くなって、
さらにカフェを併設しているような場所もあったりして、
ますます本屋にいる時間が長くなっている気がする。
買おうかどうか迷っている本を、のんびりイスに座って
コーヒーの香りを楽しみながら、読む。
うーん、世の中は進化することが全ていいことではないのかも
知れないけど、本屋についてだけは、間違いなくいいことだ!
と、私は断言したい。
それだけに、本屋でおかしな行動をとる人たち、というのを
見かける機会も多くなる。
で、私は思わず気になってそれを見てしまうのだ。
たとえば、「この本を買って!」と、激しくしく親におねだりする
小さな子供などは、
ああ、私も小さいときは同じことしてたなぁ。
そうか、あのとき周りに人たちも、こんな気持ちになってたんだなあ。
なんて当時の自分を思い出すきっかけになったりもするから、
まだいい。
床に座り込んで熱心に本を読みだしている子供などは、
少し本読みとしての将来性を感じるくらいだ。
ただ、音が出る絵本を、夢中になって叩きつづける子供は、
できたら保護者の人、早く止めに来て!と思ってしまう。
とくに気に入った音を何度も連続で出され始めると、
気になってしまってついつい一緒に口ずさんでしまったりして、
しばらく頭から離れなくなってしまうので困る。
あと、立ち読みはいいんだけど、読みながら、
ついつい笑い声を抑えられずに、口から漏れてしまっている人。
控えめの笑いは、むしろグフフと音が怖くなるから、
できたら素直に笑ったほうがいいと思うぞ。
(なぜか、こういう人は毎回男性ばかりだ。)
そういえば、最近、そんな光景に慣れてきた私でも
さすがに驚がすにはいられない出来事があった。
それは、一人の少年のある行動。
見た目はだいたい中学生、あるいはちょっと老けて見えるだけで、
小学校の高学年くらいかも知れない男の子。
そんな少年が、お店に入ってきた直後、ギャンブル系雑誌の
置かれたコーナーに一直線したかと思うと、
おもむろにパチスロ関係の雑誌を熱心に読み始めたのだ。
うーん、少年だよなあ、間違いなく。
と思ったものの、あまりジロジロと見るのも悪いので、
私は別の書籍コーナーへ。
で、しばらくした後、自分の本を持ってレジに向かっていると、
なんと、その少年がまだ同じ場所にいる!
な、なにが面白いのかなあ。
と思ったら、その場からとつぜん移動をはじめて、
次に到着した場所は男性誌コーナー。
スーツや高級時計などが特集された雑誌を、パラパラと
めくりながら熱心に読み始めた。
今思うと、実は見た目が幼いだけで、立派な大人だった、
のかも知れない。
原色を派手に使ったシャツと半ズボン、という服装ではあったけど。
でも、ああ、やっぱり本屋て、面白いなあ、と私は思ってしまった。
で、やっぱりそれで、私は長居をしてしまうのかも知れない。