早朝の訪問。
たとえ休日でも、いつも同じ時間に目が覚める。
毎日、目覚まし時計を使わないで起きているうちに、
イヤでもその時間に起きることを、体が覚えてしまったからだ。
もちろん、休日の日には、改めてそのあともう一度、眠ることもあるし、
目が覚めてしまったので、
「もう、いいか」
と、そのまま、その日をスタートさせてしまうこともある。
あるとき、やっぱり休日の日、いつものように早く起きてしまい、
さて、どうしようかな、と思っていたときに、家のインターホンが鳴った。
もう起きている、とはいっても、まだ早朝。
外は、太陽さえ昇りきっていないような時間だ。
うーん、いったい誰だろう、と驚きつつ、玄関の覗き窓から外を見てみたら、
そこには顔見知りの友人が立っていた。
理由を問いただすと、
「これから引越しをするので、手伝って欲しい」
という。
え?・・・・・・引越し?
聞いてみると、最初は、すべて一人でやろうと思っていたんだけど、
やり始めてすぐに、それは無理だと気づいたのだそうだ。
でも、物を運び出す作業はすでに始めてしまったし、朝は早いし、
業者に頼むのはお金がかかるし・・・・・・。
で、きっと私なら起きているだろう、と思って来た、と友人は言った。
ふむ、まあ、正直でよろしい。
実際に行って見たら、運び出す荷物は多くなかった。
一時間とかからず、作業も全て終了!
インターホンを何度も鳴らしておきながら、出てきた私を見て、
「ああよかった、やっぱり起きてたか」と言ったのは、
なんだか気になったんだけど、
朝から少し体を動かすことができた気持ちよさもあって、
そんなことも忘れて、思わず爽やかな気持ちに。
帰り道、ふと見上げたら、その全身を深い霧に包まれた山が、
ようやく顔を出しきった太陽の光に反射して、キラキラと輝いていた。
ああ、こんな休日の始めかたも悪くないなあ、と思った、朝の日。