学芸会の挑戦!。
毎年クラスごとにする発表会があった、私の小学校。
ほとんどのクラスが簡単な、踊りや歌を披露するだけのその会で、
5年生のとき、私たちのクラスは演劇をすることになった。
というのが、昨日までの話。
その演目を決めるため、当時、図書委員をしていた私は、
図書室にこもり、なにかいいお話はないかな、と探してみることにした。
でも、これには1つだけ、大きな問題があった。
それは、なにかいうと、この発表会は、クラス全員の参加が
絶対の規則だったこと。
私の通っていた小学校はけっこう生徒数が少なくて、
私のいたクラスも、全員で30人にも満たない人数だった。
なのだけど、それでも、20数人が全員出られるお芝居となると、
それはかなりの難問だった。
ミュージカルや商業劇団ってわけじゃないんだもん。
20人もの人間が全員出られるお芝居なんて、ちょっと考えてみても、
まったく想像がつかない。
うーん、小学生が準備からすべて自分たちでできて、
しかもそれだけの人数が全員出られるお芝居なんて、
そんな都合のいいもの、ホントにあるのかなあ。
案の定、演劇をやる、と決めた数日後、
みんながそれぞれに探してきた物語を発表してみたのだけど、
面白そうな物語があっても、とてもクラスメイト全員で
できそうにはないものばかり。
ああ、やっぱりなあ、と、そのときは誰もが思ったんだけど、
当時の担任の先生は、もう少しだけ探してみましょう、
ということで、演劇を別のものに変えるかどうかについては、
とりあえずもう少しだけ保留します、ということになった。
私はといえば、相変わらず図書室で、なにかいいお話はないかなあ
と探していた。
でも、やっぱりクラス全員が出るとなると、かなり無理があって、
図書室中の本を読んでも、見つけられそうにない。
そこで、ちょっと発想の転換。
お話をオリジナルにしたらどうだろう。
最初からある物語の中から探そうとするから、無理があるわけで、
自分たちで新しい物語を作ってしまえばいいんじゃないかなあ。
もちろん、小学生だから簡単に作れるとは思わないんだけど、
たとえば、比較的登場人物の多い物語を見つけてきて、
それを今回のお芝居用に書き直すくらいなら、
できるかも知れない。
うーん、悪くない気がするなあ、これならできるかも知れないぞ。
そこで早速、図書室から20人とまではいえなくても、
10人くらいの登場人物がいる、日本の昔話を見つけてきて、
私はみんなの前で、そのお話と自分たちで今回のお芝居用にそれを
書き直す、というアイデアを披露。
そのとき、もう演劇をする、ということをほぼ諦めかけていた
クラスメイトと先生から、その提案は絶賛を浴びて、
すぐさま採用されることにっ!
おおっ、やったぞっ!
と思ったのも、束の間。
そのあと先生の口からでた一言に、私は呆然自失することになる。
「じゃ、その物語を書くのは、そのお話を見つけてきた本人にやって貰いましょうか」
・・・・・・え?
えええええーっ!