忘れられた本。
最近、これまで、ずっと当たり前のように
部屋の本棚に入っていた一冊の小説が、
実はまだ、まったく読んでいない本だったことに気がついた。
時間があれば、もう毎日でも眺めている本棚に、
そんな本があったなんて。
次から次へと、あ、面白そうだな、て思った本は
ついつい、買って来てしまうのがいけないんだろうけど、
それにしても、もっと早く気がついても
よさそうだよなあ。
あまりにもたくさん本を買い続けていると、
ときには、こういうことも起きてしまうのかも知れないけれど、
ここまで長い期間、見逃したままにしていたというのは
ちょっとした奇跡じゃないだろうか。
というのも、その本。
私は新刊が並んでいるコーナーで見つけて
買った記憶が残っていた。
で、一番最後にある記述を見てみると、
「1999年11月15日発行」
となっている。
・・・・・・うーん、どうやらこの本、本棚に入れられたまま
8年間もそのままでいたみたいだ。
なんだか、名前の思い出せない昔の同級生に
突然、街で声をかけられたような気分だなあ。
恥ずかしいやら、焦るやら、困るやら。
とりあえず、握手をして、
「やー、久しぶり!ゲンキそうだね?」
と、挨拶するところから始めよう。
「あまり、変わってないね。ちょっと痩せた?」
と、笑顔で言おう。
「初めて会ったときから、絶対面白いと思ってたんだよお」
あとは開いて、早速、中を見せてもらおう。
名前を覚えていない友人は困るだけだけど、
こういう再会だったら、うん、大歓迎だな。