2024年 本屋大賞 第4位

現役医師として

命と向き合い続けた著者が到達した「人の幸せ」とは。


とても静かな気持ちで読み終わりました。


自分なら

今 こうして生きていること

何を大切に生きていきたいかを

じっくり考えながら読みました照れ


京都が舞台

地図で場所を確認しながら読むと

一緒に歩いたり

ドライブした気分になりました車


主人公の医師が甘党で

京都の銘菓がたくさん出てきましたニコニコ


なかでも

金平糖専門店 緑寿庵の

季節限定 焼栗味の金平糖は

甘くて香ばしいんだろうなぁと

いつか食べてみたいと思いましたキラキラキラキラ





あと医学的な描写の中で

ERCPをする場面が

とても緊迫した中で、いかに難しい処置かが

手にとるように描かれていました


小説ではそれが胆管の方という違いはあるものの

私が去年、膵臓の手術前に

膵管チューブを留置するのと同じ処置でした


その処置中に医師が

「…このままだと膵炎になるぞ…」という

セリフを言いました。


それで私が術前に

医師から言われた事を思い出しました。


「1〜2mmの膵管にチューブを入れるのは

口で言うのは簡単だけど、

実際はとても難しい処置です。


稀に膵炎を起こすことがあります。

重症の膵炎になってしまうと

手術が延期になるので、

そうならないように注意してやります」と。


ERCPの緊迫感溢れる描写を

自分ごとのように読んでいて

医師たちの技術的なことだけでなく

連携しながら行う処置だということが

よくわかりました。


私の場合予定通り

膵管チューブが入ったからこそ

手術が成功したのだから

改めて内視鏡のドクターに

感謝したいなぁと思いましたラブラブラブ


本の題名のスピノザは

以前NHKの100分で名著の録画したのを

残していたので

久しぶりに見直してみましたニコニコ


今 こうして生きていること

命と向き合うこと

困難にぶつかったときどうするか

何を大切にしたいか…


シンプルに、

自分らしくあるために…だけで良いのかな…とか。


私が笑っていれたら

周りの人も安心して、元気でいれるかな


とりあえず

今日も一日を穏やかに

そして

頑張りたいことは一生懸命に頑張って

過ごしたいと思いますにっこり飛び出すハート




参考までに

著者の夏川さんのコメントがこちらです


・『スピノザの診察室』刊行に寄せて。


先の見えない苦しい時代である。だが苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるわけではない。少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選ばなかった。彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものだ。すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはない。
夏川草介