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1026 池尻の夜

10/26(TUE)

仕事中にメールが来て、取引先のHさんと飲むことに。

20時すぎに池尻で待ち合わせをした。
彼は神泉の近くに住んでいて、もう仕事を終えて家に帰っていたらしい。
どこで飲もうかとしばし考えたが、ふたりともピンと来る候補がないので、
スーパーで何か食材とお酒を買って彼の家にお邪魔することになった。

彼は大阪出身の一歳年上の先輩で、知り合ったのは仕事なんだけど、
特に仕事での付き合いがなくなってからも、時々お酒を飲みに行く人。

年上という感じはするけれど、年もほとんど同じなので妙に気が合うこともある。
こういう人はまだあまり多くない。

少子高齢化の騒がれる日本にだって、それなりに数多くの人間がいて、
それぞれの過去や環境と共にこれまでの人生があって、今それぞれの場所にいる。

昔は働き始めると、心を開いて話せるような友達って中々できないのかな、
とも思っていたけど、本当はそんなこともなくて、年を取ってきてからも、
損得なく気さくに話せたり、一緒に食事ができたりお酒が飲める人と出会うこともある。
そんな風に初めて思ったかもしれない、この人と出会って。
たぶん同性で同世代では初じゃなかろうか。

20代も半ばを過ぎると、子供の頃よりも悩みなんてどんどん増えているし、
その内容も時に笑えないものだったりもするから、自分では抱えきれなくなってくる。
でも、そんな若い男が個人的に持つ独特のしがらみのようなものを、
今日のように見ず知らずの他人と語り合えるのは、とても素敵なことだと思う。

* * *

ひととおり買ってきたものもなくなって、いい感じでお酒も入ってきた時に、
彼は突然立ち上がって、キッチンで何やらガタゴト動き始めた。

何かと思ったら、僕のためにシメの「そばめし」を作ってくれた。
僕は関東の人なので、あまり馴染みのない料理。
ソースが効いた関西風の美味しいそばめしだった。
向こうのお家でお母さんがおやつかなんかにサラッと作ってくれそうな感じ。

そんな先輩の優しさに泣きそうになりながら食べたそばめしは、
この日池尻のスーパーで買ったどのお惣菜よりも美味しかったと思う。

あとは、家にあったフォアローゼスをちびちびと飲みながら、
古いミスチルのアルバムを聞いたりしながら、終電の時間まで色々話をしていた。

FOR ALL ROUTINE WORKERS

* * *

ある程度の年になってから、こうやって同世代の気が合う男と出会うとすごく嬉しい。

男同士で缶ビールでも飲みながら、のんびり落ち着いて会話をする。
静かな会話と、適量のアルコール。そしてゆとりのある時間。
一瞬だが、色んな考えなきゃいけないことを忘れられる。

人生にはこうやって時々楽しいことがあるから、
辛いこともがんばれるんだと思う。

楽しいことだけの人生なんて絶対ありえないけど、
もしあったら、それはそれで何も面白くないなとも思ったりもするし。
今日のところはね。

                        *雨のち晴れ/Mr.Children