今年を締めくくります、今日の中山競馬メインレースは有馬記念。スタンドは歓声というよりざわめきに近い状態、それほど緊張感が高まります二十万に迫るお客さん達。ギュウギュウ詰めの状態。人気の高さを感じさせます。
さあスターターが壇上へ歩いていきます。ここで歓声、歓声上がってファンファーレ、ファンファーレが鳴り響きます!
大歓声、大歓声。ゲート前で輪乗りをしている各馬、徐々にゲートへ導かれて参ります。ミラクルスター、メジロトップレディ、グルーヴダイナなどスムーズなゲート入り。ミスカトニックちょっと五月蠅いところを見せますが・・・大丈夫。今入りました。
さてさて偶数番。オカダトップガン、このあたり注目されるところですがどうでしょう。っと、入ってしまいましたね。すんなり入って拍子抜けであります。さあ最後ヒデノブライト収まりまして全馬のゲートイン完了。
「ガシャン!!」スタートしましたっ!
おおっと!いきなりオカダトップガンが出遅れ!馬体が大きく傾いて西郷が懸命にしがみつくが・・・
あぁぁぁ、落馬、落馬!
ばんばのカツがターフに叩きつけられたゾ、大丈夫か?!
「ドオオオオオオ!」
場内は騒然!オカダトップガンは落馬!さあ波乱の幕開けとなった有馬記念、まずは何が行きますか。グインか?ダービー馬グインがいつものようにハナを奪って、グルーヴダイナも行くようです。
ん?オカダトップガンか、真ん中からオカダトップガンがスーッと出て参ります。なんと空馬となったオカダトップガンがハナに行くつもりか。オカダトップガンがグインをかわして先頭に立って早くもスタンドから大歓声、大歓声が上がってオカダトップガンが猛然とハナを奪って逃げていきます。
二番手に付けますのはグイン。外から内へ、スーッと入ってきたフウリンカザンがこれに差が無く続いて行って一馬身差、グルーヴダイナがおります。
そのあとはどうか、ミスカトニックがちょっと行きたがっている様子、ああ、今日はスタート良かっただけに馬群の中ミスカトニック。今日は中団から行く構え。気が悪いくせになかなか器用なところを見せております。
王者スルーザターフが内目を進んでロックブライアンも差が無く行きます。このあたりは九番手くらいか、トウショウキャロル外、ヒデノブライトあたりも差を詰めて行って一馬身と開きます。
一馬身と開いてリエマリアと的馬等、そして最内、ミラクルスターはここにおります。結構後ろ、後ろから行ったミラクルスター、海老名ジョッキーさすがにスタミナを気にして後方の位置取りか。
そしてこのミラクルを見る形でサジタリアス、メジロトップレディ、そして最後方からオーバーザワールドとこのあたり有力どころ固まっておりますが前からは十六七馬身くらい。ペースはかなりのハイペース。
さあ前は速い速い!空馬オカダトップガンに負けじとグインが飛ばしに飛ばす!これは速すぎないか?スタンド正面を進んで行く全馬16頭、大歓声上がっておりますがどうか。うーん、やはり外に出したミスカトニック。この歓声の中にあっては致し方ないところ、徐々に前に上がって行きます。
正面を通り過ぎて先頭はグイン、二コーナーから向こう正面に向かうところ、二馬身差でフウリンカザン、そして早めにグルーヴダイナが並んで付けています。ハイドレスソング、オフハンドジョーク相変わらず併走であります。
その後ろはどうなっているか、スルーザターフ、ロックブライアンなど追走してヒデノブライトも差のない体勢、気になるのはミラクルスター、前からはまだ十馬身以上の差があります。スタミナ温存策か、やはりこの馬のスタミナに不安があるのか海老名正義。
しかもこれを終始マークする形で末脚鋭いメジロトップレディ、オーバーザワールドなど。ミラクルスターこの位置取りはちょっと苦しいか、窮屈なところ、ここからどんな末脚を見せてくれるのか。
前はグイン、グインがトップガンに煽られて大逃げを打っております。これはいけないグイン!第三コーナーに差し掛かってグインと、そして空馬オカダトップガン、
二番手グルーヴダイナとフウリンカザン並んでいる、ハイドレスソング、オフハンドジョークがそのあとを行ってミスカトニック、スルーザターフなど、後続も徐々に差を詰めてきて各馬三コーナーから最終コーナー、
「ガッデム!バカダトップガンめ、このままレースを台無しにする気デスカ?!」
「ちょっとマスター!ライフル銃なんて持ち出して何をする気ですか?!」
「沖田クン、これはインド象用の麻酔銃デス!こんなこともあろうかと、王子動物園から借りてキマシタ!」
「えええええええええ! (((゜д゜;))) 」
「ズキューン!!」
おおっと?先頭を走っていたオカダトップガンが倒れこんだ! いったい何が起こったのでしょう?!
「YES!見事に命中シマシタ! (*^-^)b 」
「ナニ考えてるんですか?!(▼Д▼#) 」
トップガンは止まった!暴走特急はようやく止まりました! さあ、先頭グインのリードは二馬身、フウリンカザンが上がって来た、上がって来たぞフウリンカザン、単独二番手から前を捕まえに行く、激しくグルーヴダイナ手が動いている、そしてそのあと、後ろはどうなっているか、
番群真ん中割ってヒデノブライト、内目からミラクルスター手が動いてくるがまだ後方、まだ後方だ、さあいよいよ、いよいよ今年最後の決戦、今年最後の直線だ!
「ウワアアアアアア!」
前はグイン、ハイペースがたたってさすがに疲労困ぱいか、グインがヨタつきながらも先頭だ!リードは一馬身、これを追うのはフウリンカザン、
グイン、グインが逃げているっ、追って来るフウリンカザンだがどうか、懸命にフウリンカザンが追っている!後方ちょっとあってグルーヴダイナだが、真ん中割ってスルーザターフ上がって来た、
大外持ち出してメジロトップレディとオーバーザワールド、ちょっとミラクルスターの姿が見えないがどこか、馬群の中にいるのか、
さあグイン、グインが逃げる逃げる逃げるっ!!フウリンカザンやや詰めたかっ、やや詰めたかフウリンカザン、しかしグイン先頭だ、この二頭に迫ってくるのはスルーザターフ、ああっ、スルーザターフの脚が良いかっ、詰めて来る詰めて来るスルーザターフ三番手から前二頭を追って来る、
グイン、グイン頑張った、並んでくるかフウリンカザン、半馬身差から懸命にムチが入ってフウリンカザン、これを見てスルーザターフにもムチだ!岡辺のムチに応えてグルーヴダイナが伸びてくる、ヒデノブライトも直後迫って、
坂、中山最後の坂を駆け上がる、最後のドリームレースを制するのはどの馬か、グインか、フウリンカザンか、やはりスルーザターフか・・・いや、いやぁ・・・
ミラクルスターだぁぁ!!内だぁ、内にいたぞミラクルスター!
最内、内ラチ沿いギリギリを突いてミラクルスターと海老名正義、これは抜けるぞっ、抜けてくる脚色、五六番手から四番手、一気に先頭窺うか、さあ踏ん張れ前三頭!踏ん張れるか前三頭!
外からも二頭、メジロトップレディとオーバーザワールド、やはり来たっ、やはりこの二頭もやって来ているが、大歓声だ、大歓声だっ!
前はグインに並んで交わしたかフウリンカザン、フウリンカザン先頭に立ったが矢のような伸び、矢のように伸びて来た内のミラクルスター、最後の根性を見せるかフウリンカザン、さあもう一伸びだフウリンカザン、
しかししかしっ、しかししかしっ、
抜けたぁー!内から抜けたミラクルスター、やはりこの馬か、なんとまあ強いっ!ミラクルスターが先頭だ、二番手フウリンカザン、詰めて来るスルーザターフ二番手に上がれるか、
そしてそのあとでありますがこれは大混戦、グインちょっと一杯、外からオーバーザワールドとメジロトップレディほとんど並んだまま突っ込んで来たところ、
今、ゴールイン!!!
ミラクルスターだぁ!見ているかエッジ、見ているかこの走りをっ!見えない敵に向かってガッツポーズの海老名正義、そしてミラクルスター!凄い馬です、強い馬であります。すさまじい衝撃がターフをのみこみました!ゴール板前、取ったリードは二馬身くらい。あの位置から直線だけで二馬身千切って見せましたミラクルスター。これでは他馬、為す術無し。
二着はどうやらフウリンカザン粘っておりますがこれは勝ち馬に脱帽でしょう。三番手スルーザターフ、ほとんど並んでオーバーザワールド、そしてメジロトップレディ、グインなど。
距離不安を吹き飛ばす快走でありました、ミラクルスター。今ホームストレッチを逆に走って歓声に応える海老名とミラクルスター。大歓声が巻き起こっています中山競馬場、さあミラクルコールが鳴り響きます・・・
「ウワアアアアアア!」
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「ガミラスさん、おめでとうございます!ミラクルスターが見事に有馬記念を制しました!」
レッドバロンHC総帥、ガミラス・トモミの周囲を記者達が取り囲んだ。
「ありがとうございます。これもスタッフとファンの皆様のおかげです。ねえ、多良崎さん?」
「アウ、奥様。多良崎様は血相かえて飛び出していかれました。」
「そう・・・。どこに行ったのかしら?」
「アウ、奥様!・・・あそこに多良崎様が!」
セバスチャンがTVモニターを指差した。二人の男が言い争っている光景が映し出されている。
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「富士川!テメー、ぶっ殺す!!!」
ボゴッ!
「NO!血が、血が~!タ、タスケテクダサーイ!」
「うるせー!」
ドガッ!バキッ!
「多良崎、それくらいでやめとけ!」
「はなせ、有田!このオージー野郎が、オレのオカダトップガンを撃ちやがった!」
「あのバカには、ああするしかなかったんデス!」
「なんだとー!」
「やっぱりテメーらにトップガンは任せておけねぇな・・・。」
「多良崎・・・」
「トップガンにG1タイトルを獲らせられるのは、このオレしかいない!」
「神戸HCに戻ってきてくれるのか?レッドバロンはどうするんだ?!」
「オレがいなくても、むこうは何も変わらんさ・・・。」
「ガミラスはどうなる?」
「”あさき夢みし”さ。有田、またオレを”メルセデスの馬運車”にのせてもらえるかい?」
「・・・おっしゃ!待ってたぜ、多良崎。」
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「・・・・さあ、ウイナーズサークルに行くわよ、セバスチャン。」
「アウ、奥様。多良崎様は・・・」
「アナタも見たでしょ?彼はもうここへは戻ってこないわ・・・。」
「奥様・・・」
「おめでとうございます!ガミラスさん!これでミラクルスターの年度代表馬は確定ですね!」
「ガミラスさん!来季の抱負を一言お願いします!」
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( 次回、最終話『ロンシャンの空に』 )