筋トレだったりヨガだったりピラティスだったりをされている方は
ASIS(エーエスアイエス)という呪文を聞いたことがある方が多いのではないかと思うのですが、
そして「なんじゃそりゃ?」と思ったことがある方も多いのではないかと私は勝手に推測するのですが、
さて、なんのことでしょう?

答えは結構簡単で、
骨盤の前側の出っ張っている骨のことです。

正式名称は
Anterior Superior Iliac Spine
アンテリア スーペリア イリアック スパイン
で、更に呪文度が増します。

anteriortoward the front of the body と定義されていて身体の前面のこと(後側はposterior)

superiortoward the headで、頭に近い方

iliacは腸骨の

spineは通常脊柱や椎骨のことですが、ここではトゲ状突起のことで

iliac spineで腸骨棘(ちょうこつきょく)のこと。

日本語では上前腸骨棘。
そのままですね。直訳だ

このイラストは分かりにくい!


Posterior Superior Iliac Spine(PSIS)
というものもあり、
こちらはASISと違いちょっと探しにくいです。
ASISの裏側の中心寄りの出っ張りです。
ダウン赤いところです。これは背中側からの図。

ASISもPSISもiliac crest (腸骨稜・腰に手を当てた時に触る骨盤の骨の山形のところ。PSISの図で見ると分かりやすいですね。)から前後に辿って行くと分かりやすいです。
ちなみにsacroiliac jointは仙腸関節のことです!
仙骨sacrumと腸骨iliac bone/iliumの関節。
蝶々🦋の上側の羽と身体(?)の部分のつなぎ目的なところです。空洞の上の部分ですね。

ASISとPSISはポスチュラルアナリシスpostural analysisの時の重要な指標になるので知っておくと便利です。(姿勢分析と言えば良いのか…全身のアライメントを確認する作業ですね。ASISよりもPSISが高ければ骨盤が前傾しているとか。)
仰向けの状態で骨盤のニュートラルを作る時にもよく目安にされます。
左右の歪みなどの目安にもなります。



sartrious muscleは縫工筋(ほうこうきん)のこと。
股関節と膝関節の屈曲、股関節の外旋・外転などの働きをします。
ligamentは靭帯なのでちょっと置いておいて
Tensor Fasciae Latae (大腿筋膜張筋)
はfasciaeファシャが筋膜のこと
tensorが張筋のこと。
カフェラテみたい、というので覚えています。
股関節の屈曲、内旋、外転、膝関節の外旋などに働きます。
これらはASISを起始(始まり)として脛骨の内側と外側に停止する、
つまり二関節筋と呼ばれる2つの関節の動きに関与する筋肉なのでちょっと特殊です。

大腿筋膜張筋は腸脛靭帯を介しているので
ちょっと見には脛骨外側顆に停止しているとは分かりません。
筋肉の部分めっちゃ少な‼️ってなりますよね。


ちなみに

いつもピラティスの用語(term)は分かりにくい!
と言っているのですが、
例えばsuperiorという単語ひとつ取っても
普通に調べると「高位の・上位の・上質の」といった意味しか出てこないので
toward the headだということを理解していないと、
分かるような分からないような…えー?
これはまだ良い方で、辞書を引くと余計に混乱してしまうような用語もあります。
母国語ではなく、しかも得意でもない言語で勉強するのって難しい…。
専門用語は「そういうものだ」と思って覚えるしかないですね。


少しASISから離れてしまいましたが
日本語でASISを解説していることが少ないので…
もしどなたかのお役に立てばとても嬉しいです!
私も良い復習になりました照れ