『誰が点けたの?』

ぐるぐる回る『それ』を見つめながら私が聞く。

事務長も怪訝な顔で『常務来てないのになぁ』と答える。

『だいたい、こんな4畳半の部屋に、こんなもんいらんだろ』

『窓空ければ済む事じゃない』

『このご時世にこんなもの回しやがって』

『しかも誰もいないときてる』


無人の小会議室の中、暗闇でぐるぐる回り続けていた『それ』を思うと、理不尽さが込み上げてくる。

小会議室は丸2日間使われていない。

コスト削減に日々神経を擦り減らす我々を嘲笑うかの様に回り続ける『それ』。

まるで

『俺は回る為に生まれて来た。止まると死んでしまう』とでも言いたげである。

(『回る』を『走る』に替えればまんま『バイク小僧』)



『換気扇』である。

喫煙する者しか使わない。

容疑は『常務』一人に向けられた。

明日はきっと

事務員達からの糾弾に常務は

『俺は知らんよ』と

ばつが悪そうに答える事であろう。


帰宅してシャワーを浴びながら

そんな事を考えていると

『そんなに長くあびるならお湯張って浸かれば?』

と、妻(LV3?)からツッコミが入る。

更に追い撃ちで

『女子高生じゃないんだから朝晩シャワーは止めてよね』

(『清潔にしないと禿げるんだ』)

心の中で言い訳しつつ

朝晩シャワーを浴びなくても抜け毛をしない方法を真剣に考える。


『そんなにしかめっつらしてると生え際後退するよ』


はい『おっしゃる通り』でございます。

何事もほどほどに。