少し前ですが、「酸素の入った水」や「高濃度酸素吸入器」や「酸素バー」などなどの、いわゆる酸素に関連する商売をよく目にしませんか?
現代人は、その環境やストレスのせいで体内が酸素不足の状態であり、その結果、疲労感や肩こり・頭痛などが発生する。
そこで体内に多くの酸素を取り込んであげることで、そういった体の不調は改善され、ひいては代謝もよくなってダイエットにもなる。
というような感じのうたい文句だったと思います。
ここからは、皆さんも昔習ったことをボチボチ思い出してみてください。
まず、僕たちは口や鼻から「空気」を吸います。
その空気には酸素やら窒素やら色んなものが含まれていますが、
今話題にしている「酸素」は空気中に約21%含まれています。
これは、どんなに狭い換気の悪い空間であったとしてもそう大幅に下がるようなものではありません。
で、吸った空気は肺に入り、その中の肺胞をとりまく毛細血管から酸素は血液中に取り込まれます。
血液中にはヘモグロビンというやつがいて、これが酸素とくっついて体中の細胞へ酸素を運んでくれます。
そして体のあちこちで酸素は消費され、二酸化炭素というのが発生し、今度はこいつが肺に送られ口や鼻から出て行きます。
つまりこの一連が『呼吸』というものでしたよね。
ここからがPOINTです(^_^)b
(病気ではない)普通の人が普通に呼吸している状態では、血液中のヘモグロビンの97.4%が酸素と結合しています。
そう、すでにもういっぱいいっぱいの状態です。
なので、それ以上たくさん酸素を送り込んでも(酸素分圧を上げても)血液中の酸素含有量はほとんど増えることはありません。
さらにそうやって体に送り込まれた酸素ですが、吐く息にはどれぐらいの酸素が残っていると思いますか?
通常の活動レベルであれば17~8%もの酸素が残っているんです。
21%の酸素を取り込んで、17~8%の酸素をまた出しているということです。
つまり、
酸素が足りていないなんてことはありえない
ということです。
ましてや、酸素入りのドリンクなどの場合、元々酸素は水に溶けにくいので、含有されている酸素はごく少量です。
さらにそれを口から飲んで胃を通って空気であふれている腸に届きます。
ここで果たして体内にその酸素がどれだけ吸収されるのか??
ある記事によれば、おならとゲップが増えるだけだという声も。。。(笑)
製造しているメーカーでさえも「大人な」発言をしています。
もはや誰もが認めた酸素関連商売の○○!
これを見てくれている皆さんはひっかからないようにして下さいね☆
ちなみにマイナスイオンもとっくの昔にその効果のなさが証明されているニセ健康物体(物品?)の代表格です。