ろば | ワビとサビ

ろば

話の順番は逆になると思う。


書くとするならまずは自分の近況、それも仕事に関することを書くべきだと思う。


昨年は自分が大切にしてたもの、友人、恋人、そして、仕事、形、あるいは数字には出来ないけど生きて行くうえでけしてかかせない大切なもの、それらを喪失した。自分なりの努力もむなしくそれらは水泡のように消えていったのだ。大昔の人間が日照りでただただ作物が枯れていくのを眺めていくしかなかった気持ちがほんの少しわかった気がした。


今年は0からのスタートだ、いい1年になるように頑張るぞ!


それはさておき、好きな人が出来た。これはいいことだと思う。なにせ、なんといっても健康な一青年だからね。


しかし、一つ問題があってそこが非常に僕を困らせているのだ。

それはその人はすでに結婚してるのだ。日々を過ごす中で二人の僕がいて、一人の僕は何故もっと彼女と親しくしないのだ!とわめく、そしてもう一人は彼女とは結婚してるのだ、これ以上仲良くなるのはよくないことだ、そう告げる。


どちらの声も正しく聞こえる。


腹を減らしたロバの目の前に同じ量のえさを2つおく、ロバは腹をすかしているもののどちらを食べればいいのか迷い、結局ロバは飢え死にする。僕は今このロバなのだと思う。


よい1年にできるのか、甚だ不安である。



                                                          ~続く