両親 | ワビとサビ

両親

僕の母親は病気で食事に関しては栄養素の制限がある、水分もだ。一方父親は浴びるほどの酒を飲む。かろうじてアル中ではないようだが心配しても聞きはしないので僕もあまり口うるさくは言わない。不器用な父にとってお酒は数少ないお楽しみである事を知ってるからだ。両親はそういう意味では誠に対照的である。


子供の頃母親が夏場暑くても水分制限があるために飲みたくても飲めない姿は何かしらの理不尽さを感じたし、いまでもはっきり覚えている。体にはハンディキャップはあったけど母は頭が下がるくらい働き者だ。そして家族に惜しみない愛情を注いでいた。


父は父で仕事一筋で母、姉、僕を養い、自分の親を大事にしていた。酒こそ飲みすぎるが生真面目な性格でこつこつ頑張る姿には頭が下がる、恥ずかしい話だけど僕は父の苦労は働き始めてから心底痛感した、僕は自分のできないことのできる人間は無条件に尊敬する。


頭ではそう思うのだけど現実にはなかなか両親に感謝の気持ちは表せない。

親不孝な息子ですまん、たまにそう思う。