貞本エヴァ11巻感想小話 | Riso

貞本エヴァ11巻感想小話





貞本エヴァの11巻を読んで(いまごろ)の感想・・・というか、小話というか。

特になにも語ってないので、なんというか詰まんないけど。じゃあ上げるなっていうね。


エヴァ知ってる人、いんのかな・・・('A`;)




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「目標は第4層を通過、なおも降下中!」




――なんで、また戦わなくちゃならないんだろう


友達なんかいらない。親も、いらない。父さんも母さんも、トウジもケンスケも委員長も、アスカも綾波も・・・どうせ僕の前から消えていくんだ。だったら初めからいらない。こんな苦しみはもう充分だし、誰もわかってくれない。苦しいのは僕だけなんだよ。だから渚も、


――いらない。





どうしてなんだ?何故なんだ何故なんだ何故、どうして。

頭を駆け巡るのはその4文字ばかりだった。






使途が、また。緊急招集が頭の片隅に響くのを感じながら、通路をひたすらに走る。

幾度となく訪れるこの瞬間も、初めの頃よりは慣れたと思う。死ぬかもしれないという恐れは拭われることはないし、また大切な人を失い悲しみに明け暮れる日々が続くかもしれないと思うと、不安で堪らなくて、怖くて、逃げ出したいのだけれど。でもやっぱり、父さんに逆らうことなど出来ないのだ。こうやって全て父さんの所為にしている自分も嫌いだったけれど。


ふと、初号機までの道のりを走りながら、先刻の渚との遣り取りを思い出してしまった。

僕は渚を友達だなんて呼べない。呼びたくもない。だって、信じて友達だって、キミは最後の大切な友達だって言ったら、また何かを失う気がした。背筋から這い上がってくる寒気が消えなかったんだ。僕が手を離してくれと懇願すると、彼は何処かへ行ってしまった。そうだ、これで良いんだ、と自分に言い聞かせる。


心の何処かで彼に惹かれている自分を無視して――






初号機の元へ辿り着き、エントリープラグに乗り込んだ。LCL液で満たされ、初号機とのシンクロを感じながらミサトさんの指示を仰ぐ。


「装甲隔壁はエヴァ弐号機により突破されています!目標は第17隔壁を通過!」

シンジ君、目標の最下層の侵入は絶対に阻止して。どんな方法を使ってもよ」


シゲルさんとミサトさんの声が届く。使徒。また、使徒。今度はどんな形をしているのかと思ったら、弐号機―だって?

「目標って、弐号機が使徒なんですか?」その返事に、僕は驚愕した。どうして聞いてしまったんだろうか。



「いいえ、本当に阻止しなければならないのは、弐号機を操っている方よ。”渚カヲル”という人の形をした使徒を、殲滅するの」



なぎさ かをる 僕はそのことばを反芻していた。―渚、カヲル だって?

なんなんだ、意味がわからない。ことばが意味を成さず、すり抜けていく。使徒?渚カヲルが、使徒。


「・・・なんで、なんだ。なんでなんだなんでなんだ!」



―僕はまた、ひとつ大きなものを失うことになりそうだ。





それが、それがこの結果だった。

結局はこんなみじめったらしい末路を辿るのか。

僕の守りたいものは全て手から零れ落ちて、どうでもいいものだけが、消えて欲しいものばかりがこの世に遺される。救いの手を差し伸べられたのに掴まなかったのか、初めから救いなんか無かったのか・・・どうしてかな、綾波もアスカも、渚も。新しく生まれ変わり自我を失い僕の手によって消えていった者、モノたち。







僕は僕が思うよりも、この世界に期待して、寄り掛かって、好きという感情を抱いていたのかもしれない。





僕は、カヲル君が すきだったよ―――。







スプーン一杯分の恐怖でもるべき処置を