先日、親から連絡があり「スマホの機種変をしたいから、新しいのを買って頂戴。」と言われたので、早速ショップに同行して買いに行ってきました。
無事新しい機種を買うことが出来て、アプリなど諸々の設定も全部してあげたのですが、それが終わって家に帰ってくると、また親から連絡が。
今度は何かと思ったら、
LINEのスタンプが欲しいから買って頂戴
と。
なに?LINEのスタンプが欲しいだと?
実は両親とは離れて住んでいるものの、親が高齢で年金暮らしということもあり、生活での金銭的な負担をなるべく減らしてあげるべく、スマホの端末代や毎月の利用料金などは、私が全て負担しているのです。
つまり、両親が使った携帯の利用料金が、私の口座から引き落としされる形になっているのです。
なので、毎月の基本料金以外に何か課金したいものや、別途買いたいものがある場合、必然的に私にお伺いを立てることになるのですが、今回欲しいと言ってきたのはLINEのスタンプ。
実は以前から、お友達はみんなかわいいスタンプたくさん持ってるのよね~。
私たちもかわいいスタンプ欲しいのよね~。
と言ってはいたんです。
でも、無駄遣いが嫌いで余計なものは一切買わない主義の私は、LINEのスタンプなど無料のもので十分という考えがあったため、意図的に買わせないようにしていたのです。
ところが今回、スマホを最新機種にしたことにより、両親の物欲が爆発(笑)
買って
買って
買って
買って
欲しい
欲しい
欲しい
欲しい
って、子供か
というくらい騒がれてしまったのです。
そこで何でそんなにLINEのスタンプが欲しいのか、理由を聞いてみると、
お友達はみんな持ってる
と。
みんなかわいいスタンプを送ってくるのに、自分たちだけ無料の大してかわいくもない、クマとかうさぎとかひよこのスタンプは嫌だと。
なるほど。
っていうか、ちょっと待て。
お友達がみんな持ってるから欲しい
このセリフ、どこかで聞いたことがあるぞ。
あ
子供の頃の私が言ったセリフだ。
幼稚園や小学生の頃、友達や同級生が持っているものと同じものが欲しくて母親に、
「私も○○が欲しい。お友達はみんな持ってる。」
と言うと、
「お友達って誰なの?具体的に名前を言いなさい。」と詰められ、
「○○ちゃんと、○○ちゃん、、、」と名前を言うと、
「よそはよそ、うちはうち。みんなが持ってるからって、そんなもの買う必要ないの!」と怒られて、絶対に買ってもらえなかったのです。
うわー。
回り回って、まさかこんな形で過去の未完了の問題が出てくるとは(笑)
そうでなくても、子供の頃は母親に何かを交渉するのは命懸けで、本当に最大の勇気を振り絞って伝えなければいけなかったのに、今度は逆の立場になると、これがもう非常に断りづらい。
なぜなら、自分が子供の頃にされた事と同じ事を親にしてしまえば、それこそ毒親問題の世代間連鎖が永遠に終わらないからです。
心理的にはかなり抵抗はあったものの、まぁスタンプくらい良いかと思い、それぞれ1万円分ずつチャージして、好きなスタンプを買っていいことにしました。
そうしたら2人して、あれもかわいい、これもかわいいとスタンプを物色し、大量に購入。
そして、用もないのに早速お友達に送信(笑)
さすがにこれには笑いました
1万円分スタンプ買い放題。
なんて贅沢なんだ。
と思ってその様子を見ていた時、
本当はこれ、私が子供の頃に欲しかった感情なんだよな・・・という思いが大量に出てきて、これを処理するために、今回のこの出来事が起きたのかと納得したのです。
思えば、両親は戦後すぐの生まれで、子供の頃は好きなものを買ってもらうどころか、食べ物すらまともにない状況で生きてきたわけです。
だから、欲しい物を親に買ってもらった記憶がない。
もちろん、社会に出て働くようになってからは、自分のお金で欲しいものは買っています。
でも、それでは満たされない子供の頃の記憶の中の満足感というのは、また別モノなんですよね。
そして、
お友達はみんな持ってる
というこのセリフ。
まさかこのセリフをこの歳になって、親から言われるとは思いもしませんでした。
でもね、実際に両親の友人たちのスマホ事情をチェックしたら、本当にみんなかわいいスタンプをたくさん持ってるんです。
嘘偽りなく、みんな持ってる(笑)
多くは自分の子供や孫に送るためなのですが、え!普段こんなにスタンプ買ってるの?というくらい、高齢者がLINEのスタンプを爆買いしている。
それはスタンプ売れるわけだよね。
お金を持ってる高齢者層がこれだけ買ってるんだもの・・・。
これはいい市場だわと思わざるを得ませんでした。
私の両親は昔からパリピで友達が多いのですが、今回スマホの初期設定をしていても、本当に両親は友達が多いなぁ、しかもそのうち半分は外国人ということに改めてビックリし、
なぜそんなパリピから生まれた私は、こんなにも人付き合いが苦手なのだろうと改めて思ったのでした。