むかし、ウサギとキツネとサルが仲良く暮らしていました。
ある日三匹は、前世の行いが悪かったせいで自分たちが獣の姿をしていると思い、
これからは人の役に立つことをしようと誓いました。
すると間もなく、三匹の前にみすぼらしい老人が現れました。
三匹は、これはいい機会とばかりに、老人の世話をすることにしました。
サルは木の実を、キツネは果物を集め、老人に食べさせました。
しかし、ウサギには何もできることがありません。
そこで、自分を食べてもらおうと、たき火に飛び込み、その身を捧げました。
そのけなげな姿を見た老人はウサギを憐れみ、
月の中にその姿を永遠に残してあげることにしました。
実は老人は神様だったのです。
そのおかげで、うさぎは今でも月で暮らしているのです。