BBT大学の面接の日。

 
この歳になると「緊張」の種類が違う。
 
もともと落ちたら別の道を考えようくらいの気持ちだった。
あと説明会の時にも感じたのだが、この学校、面接まで行けばよほどのことがないと落とさないような気がした。(実際はどうなんだろう?)

一つだけ、面接ではコンビニの数がどうのこうのとか「なんちゃらテスト」などもあると説明会で聞いていたので、それが私の緊張の種だった。なんちゃらテストなんて書いてる時点で、私はもうアウトでしょ、どう考えても。

名前を呼ばれて部屋に入る。
面接官は一人。1対1。
 
あらかじめ提出してあったレポートを元にいくつか質問があった。
詳細に覚えていないけれど、こんなことを聞かれた。

今、仕事は何をやっているのか?
これからやりたいことは?
仕事と勉強の両立は可能か?

私はいつ、「なんちゃらテスト」がくるのかドキドキしていたが、全然出てこない。
 
代わりに、「今の事業の単価と稼働はどんな感じ?」

これは自分のことだからすぐに答えられる。
すごい!と思ったのは、私の答えから面接官の方はすぐに、うーん、そうすると年商これくらいで、コスト感を考えると、、、とあっという間にほぼ正確な内容を即答された。

ビジネススクールなんだからそんなことは当たり前なのかもしれないけれど、これだけでも、この学校はいいな、と感じた。

この面接の時も、説明会同様に若干悩み相談のようになった。
普通、面接って自信たっぷりにいくものなのかもしれないけれど、私はその時の私の迷いを正直に話した。そして、壁に思えるものを突破したいので、こうして面接にきましたと伝えた。

きっとアラフォーで大学に行こうと思う人は、私みたいに自信も自己も喪失して迷路に入っている人か、ガツンとこれからいくぜー!の両極端に分かれる気がする。もちろんこんな時代だから、そこには細かなグラデーションがあるんだけど。

「では最後に質問はありますか?」
 
あれ? なんちゃらテストがないのか。

私は気が抜けて、質問がひとつも思い浮かばなかった。
じっと黙っている私に、
「無理に考えなくていいですよ」
と優しく声をかけてくれた面接官。
 
「勉強についていくのはとても大変です。がんばってくださいね」
なんか入学することになっている会話だ。
 
もう、ここまで来たらやるっきゃない。
面接を通じて幾分不安がなくなった。
やってみてダメならその時だ。
 
なんだか悩みの負のスパイラルに陥っていた私は、元々の自分を取り戻しつつある、ような気がしてきた。