母校での卒業証明書の発行は、なかなか素敵な体験だった。
夏休み中の田舎の学校は、なんとものんびりした空気。弓道部が練習をしている風景などを眺めていると心が和む。


卒業して20年以上も経ったのか。信じられない。

あの時の自分はこんな私を1ミリも想像してなかった。
人生なんてこれっぽっちもわからない。

学校の職員の方が、古い鉄のキャビネットから台帳を引っ張り出し、私の名前があることを確認。
成績については保管期限があるそうで、私の成績はとっくの昔に葬り去られていた。

素晴らしい!

学校にろくに行かずにバイトに明け暮れていたので、自分がちゃんと卒業をしたのかさえ自信がない有様。卒業式出たから大丈夫と思っても、今思えば、あんなに勉強せずにどうやって卒業したのか謎である。ともあえれ、成績抹消万歳!
 

卒業証明書と合わせて、成績はすでに葬ったという証明書も発行してもらい、母校を後にする。

田舎の電車に揺られながら、この電車で学校に通っていた頃のことを思い出す。
あの頃は、箸が転がっても笑える、本当にそんな時代だった。
友達とお腹を抱えて笑いあっていた登下校。

勉強はしなかったけど、部活、バイト、音楽活動なんかに、馬鹿みたいに真剣に取り組んでいた。

あれが青春っていうんだな。
うむ。