率直に言おう、私は今、心に闇を抱えている。

3年生11月。

 

周りはとっくに就活を本格化させているのに、

私は未だに同じ場所でひたすら足踏みをしている。

もう11月、なのにだ。

 

なぜ、どうすれば私は就活を始められるのか、

きちんと気持ちを整理しておきたいと思う。

 

私は小学生の頃からいつも、周りより

一足行動が遅かった気がする。

 

面倒くさがりで、ものごとをすぐに後回ししてしまうのだ。

 

夏休みの宿題は最終日に、受験勉強も、ひとりやる気を失い、

にもかかわらず目標だけは人よりも高かった。

まさに「高望み」である。

 

そんなこんなで、私は高校は第一志望の都立は不合格、

大学受験も、10校ほど受けさせてもらっただろうか、

しかし受かったのは底辺の2校だけ。

 

受験期の自分を振り返ったら当たり前だと思うが、

こうやってラクして生きていく辛さを、私は当時想像し得なかった。

 

私は幼いころから、他者に対して優しくいようとか、

「気遣いできて偉いね」と言ってもらうことを

モチベーションに生きてきた。

人に譲ってばかりいた。

幼稚園児の頃なんて、自分の降りるバス停で、

先に人を通していたらなんと自分が下りる前にバスが出発してしまって、

慌てて止めてもらったこともあるほどだ。

 

そう。でもその他には、勉強は全くしないし、読書もしない、

予定がなければ一日中YoutubeやらInstagram、Twitterなどを見て、

他人と比べては落ち込んで、そんな人生を歩んできたように思える。

 

そんな生活で、どうすれば素晴らしい、尊敬されるような人間になれるものか。

 

就活という大きな壁を前に、後ろを振り返れば、

この年齢であれば誰もが昇ってきたはずの階段が

見当たらない。

 

もし一歩でも下がれば空から深く、深く。地の底へ落ちてしまうのだ。

 

いや、実はもう落ちているけど、

来ているTシャツの首の部分が、階段のはしっこにかろうじてひっかかって、

ぶら下がっているだけなのかもしれない。

そして、来るはずのない助けをただ待っているのだ。

 

どれだけ長い時間、その”誰か”を待っているんだろう。

そんなときは一生来ないのに。

 

つづく