前西武の通算224勝左腕・工藤公康投手が22日、横浜市内で取材に応じ、現役引退を示唆しました。昨年に西武を退団し、今季は無所属でトレーニングを続けていましたが、痛めている左肩の状態が思わしくなく“プロ生活30年”を区切りにユニホームを脱ぐ覚悟を口にしました。
延べ5球団を渡り歩いてきた鉄腕が、マウンドを去る日が近いことを明かしました。左肘を始め、さまざまな故障と闘ってきましたが、現在は左肩関節唇に炎症を抱え、来季の現役続行は厳しい状態だといいます。
この日は、一部報道で横浜DeNAの新監督候補としても名前が挙がりました。横浜は07~09年まで在籍した古巣です。報道には「実際に来ている話ではないので、よく分からない」とした上で「光栄なこと。横浜に住んでいるわけだし、横浜には強くなってほしいと思っている。話が来たら、やるかやらないかを考えたい」と指導者としての日本球界復帰に意欲を見せました。
◆工藤 公康(くどう・きみやす)1963年5月5日、愛知県生まれ。48歳。名古屋電気高から81年ドラフト6位で西武入団。ダイエー、巨人を経て、07年横浜移籍。昨年には古巣の西武に復帰したが、1年限りで退団。今季は浪人していた。実働29年で、635試合224勝142敗3セーブ、防御率3・45。MVP2度、最優秀防御率4度など、タイトル多数。176センチ、80キロ。左投左打。家族は夫人と2男3女。