これまで実は、あまり本質的な事を書いていなかった。
何故かというと、色々迷いがあったからなのです。
本題は大きく別けて三つあり。
「押井守」と「石ノ森章太郎」と「CG」です。
今回は押井守の話をしたいと思います。
観た方は気付くと思うのですが、
いくつか押井守を思わせるアレやコレが出てきまして。
企画段階では、そもそも押井守版009だったのです。
(両者言い分はあるものの、結果としては押井守が降りる形になりました)
観ていて、押井守なら違う表現になるかな?という点もあったものの。
神山健治監督は、バランスよくまとめているなと感じました。
監督は企画段階から、脚本を上げている訳ですが・・・
その時から、押井守と石ノ森プロに気を遣う立場だった訳です。
そういう意味で、「監督自身は009を撮りたかったの?」という、
ほんの少しの疑問が作品に対しては残りました。
ですが、過去の009の映像作品中でも良い出来だったと思います。
「ブラックゴースト編で終わっていれば傑作」と言われる事もありますが。
それに対する抵抗として、ひとつの答えになっている気がします。
ただ・・・キャッチフレーズになっている
「終わらせなければ始まらない」
この「終わらせる」の裏の意味として押井守があるようなのです。
それくらい、押井守とIGは芳しくない状態みたいなんですよね。
信じ難い話なんですけどもねぇ・・・