ボブ・ディランの全曲訳詞に挑戦中、「ディラン日記」のコーナー。ヤボ用がありまして、2週お休みをいただきましたが、今週はしっかりと進めます。ブートレッグ・シリーズも第3集に入っております。"Street Legal"(78年)の録音時からは1曲も収録されなかったので、今回は、一気に、79年の"Slow Train Coming"に入ります。このアルバムからは、この曲1曲のみ収録されています。
Ye Shall Be Changed
"The Bootleg Series Volumes 1-3 (Rare & Unreleased) 1961-1991"(1991)収録
ユダヤ教からキリスト教に改宗後、初めて発表されたアルバム。「キリスト教三部作」とも言われる一連の作品の1作目ということになります。したがって、その歌詞の内容も宗教的なものが中心となりました。
この曲もあんたに変われと言っていますが、まさに改宗した自分自身に向けて言っているのだと思います。第3ヴァースでは「神に身を委ねれば」なんてフレーズも出て来ます。また、サビの歌詞は、新約聖書のコリントの使徒への手紙の一節からとられているそうです。
サウンドはアルバムと同じラインアップ。録音されたマッスル・ショールズのスタジオ・ミュージシャンに、マーク・ノップラーが加わったもの。軽快なカントリー・ロック調のナンバーです。
まずはディランのHPから原詩を確認下さい。
https://www.bobdylan.com/songs/ye-shall-be-changed/
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あんたは恨みを抱いてる
あんまりスリルはないだろう
あんたは満足したがっている
だが埋められない穴があるのさ
憎しみはもう十分だ
あんたの骨は折れ 神聖なものは見つけられない
あんたは変わんなきゃ あんたは変わんなきゃ
最後のトランペットが鳴ると 瞬く間に
死人が蘇り あんたの服から飛び出す
あんたは変わんなきゃ
あんたが手に入れたモノみんな
汗と血と筋肉で得たモノ
朝の早くから暗くなるまで
あんたはただ頑張るだけ
あんたの愛した人はみな ドアから出ていった
あんたは妻や子供たちももうわからない
あんたは変わんなきゃ あんたは変わんなきゃ
最後のトランペットが鳴ると 瞬く間に
死人が蘇り あんたの服から飛び出す
あんたは変わんなきゃ
過去はあんたをコントロールしない
だが未来は心の奥底でルーレットのように回っている
あんたは全く新しい始まりが必要なんだろう
ロシアやイランに行かなくてもいい
ただ神に身を委ねれば
あんたを今立っているこの場所に動かすだろう
あんたは変わんなきゃ あんたは変わんなきゃ
最後のトランペットが鳴ると 瞬く間に
死人が蘇り あんたの服から飛び出す
あんたは変わんなきゃ
あんたは苦い水を飲む
そして悲しみのパンを食べている
あんたは今日を生きることはできない
明日のことばかり考えている時は
あんたが耐えて来た道は険しかった
もう十分だと決めた時は
あんたは変わんなきゃ あんたは変わんなきゃ
最後のトランペットが鳴ると 瞬く間に
死人が蘇り あんたの服から飛び出す
あんたは変わんなきゃ
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それでは曲をお聴き下さい。