ボブ・ディランの全曲訳詞に挑戦中、「ディラン日記」のコーナー。今週も進めて参ります。前回からブートレッグ・シリーズの第2集に入っております。引き続き、3rdアルバム"The Times They Are A-Changin'"録音時のアウトテイクです。

 

Eternal Circle
"The Bootleg Series Volumes 1-3 (Rare & Unreleased) 1961-1991"(1991)収録

ライヴで長い曲を演奏している最中のディランが、聴衆の中にいる一人の女性を気にしている様子を歌った曲で、他の聴衆には目もくれずに歌っている自分を描いてます。ディランの歌のテーマとしては、珍しい内容だと思います。

ギター一本で淡々と歌っています。ディランのヴォーカルは力強いのですが、ギターは一本調子です。この曲、ディラン自身はアルバムに収録したかったようですが、そんな曲調のため外されてしまったようです。

まずはディランのHPで原詩を確認下さい。
https://www.bobdylan.com/songs/eternal-circle/


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オレはゆっくりと歌った
彼女は影の中に立っていた時
彼女は日向に踏み出した
オレの弦が紡がれた時
彼女は目で応えた
オレが弾く音色に合わせて
だがその曲は長くて
オレは始めたばかりだった

光の弾丸を通して
彼女の顔が映っていた
言葉が素早く消えていく
オレの舌から転がり出した
遠くを見ながら
彼女の目は火がついていた
だがその曲は長くて
もっと歌うことがあった

オレの目は輪になって踊った
彼女のはっきりとした輪郭の周りを
彼女は頭を横に傾けて
またオレのことを呼んだ
音色が漂い出した時
彼女はこだまを通して強く呼吸した
だがその歌は長くて
終わりは遠かった

オレはギターをチラッと見て
弾いた あたかも
そこにある全ての目を
オレは見えなかったように
彼女の考えは激しく脈打った
矢のピアスのように
だがその曲は長くて
やらなければならなかった

音色が遂に畳まれた時
オレはギターを横に置いた
そしてその娘を探した
とっても長いことそこにいただろう
だが彼女の影は失くなってた
オレが探したとこみんな
それでオレはギターを取って
次の歌を歌った
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それでは曲をお聴き下さい。