クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(以下、CCR)の軌跡を辿る特集、第2回目です。今回は、2ndアルバムに続いて69年に発表された3rdそして4thアルバムをピックアップいたしました。収録時間が短いとは言え、1年に3枚のアルバムを発表するとは、現代では考えられないスピードです。その勢いで彼らのサウンドも絶頂期を迎えます。

 

Green River
69年発表

【収録曲】
 ① Green River
 ② Commotion
 ③ Tombstone Shadow
 ④ Wrote a Song for Everyone

 ⑤ Bad Moon Rising
 ⑥ Lodi
 ⑦ Cross-Tie Walker
 ⑧ Sinister Purpose
 ⑨ The Night Time Is the Right Time


この年1月に2ndアルバムを発表した後、3月から6月にかけて録音され、8月に発表された3rdアルバムです。このアルバムに先行して、4月にシングルとして発表された⑤"Bad Moon Rising"(B面は⑥)をまずはお聴き下さい。"Proud Mary"に続く2曲目のビルボード2位獲得曲となりました。ジョン・フォガティのパワフルなヴォーカルが印象的なナンバー。
https://www.youtube.com/watch?v=w6iRNVwslM4

続いて、⑤に続いて、アルバム・リリース前の7月にシングルとして発表された、アルバム・タイトル曲①"Green River"をお聴き下さい。こちらも⑤に続いて、彼らの3曲目の2位獲得曲となりました。イントロやオブリガートのギターを聴いていると、なんかゾクゾクとして来ます。ブルーズとカントリー双方のテイストを感じる曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=P2oJIBQKlnw

このアルバムにも1曲だけカヴァー曲が収録されています。それが、アルバム・ラストに収録された⑨"The Night Time Is the Right Time"ナッピー・ブラウンというR&B歌手が57年に発表したシングルがオリジナルで、レイ・チャールズも59年にシングルとして取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=Nrh8FGaBiyE

このアルバムからカットされた2枚のシングルも2位どまりでしたが、アルバムの方は1位を獲得しています。

 

 

Willy And the Poor Boys
69年発表

【収録曲】
 ① Down on the Corner
 ② It Came Out of the Sky
 ③ Cotton Fields
 ④ Poorboy Shuffle
 ⑤ Feelin' Blue

 ⑥ Fortunate Son
 ⑦ Don't Look Now
 ⑧ The Midnight Special
 ⑨ Side o' the Road
 ⑩ Effigy


3rdアルバムの発表後、ウッドストック・フェスティヴァルに参加しますが、彼らの演奏は、そのライヴ・アルバムに収録されませんでした。その後、新作の録音に取りかかり、なんと10月には4thアルバムを発表するに至ります。オープニング・ナンバーの①"Down on the Corner"はシングル・カットもされましたが、残念ながら3位どまりでした。キャッチーなイントロのリフが印象的、こちらも彼らを代表するナンバーと言えましょう。


このアルバムには2曲のカヴァー曲が収録されており、そのいずれもがレッド・ベリーが関わっているものです。特に③"Cotton Fields"はザ・ビーチ・ボーイズはじめ、多くのアーティストがカヴァーしており、カントリーのスタンダード的ナンバーとも言えましょう(もう1つのカヴァー曲は⑧)。個人的には、この曲を最初に聞いたのがCCRのヴァージョンであったと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ibWkp7OFB_A

今回ラストにご紹介するのは、①のB面ともなった⑥"Fortunate Son"。スピード感溢れるサウンドと、フォガティのパワフルなヴォーカルが印象的なナンバー。ヴェトナム戦争に反対する反戦曲として、当時、広い支持を得たようです。
https://www.youtube.com/watch?v=b0Upk41P7aw


それにしても、1年に3枚のアルバムを出しながら、高いレベルをキープした彼ら、まさに絶頂期と言えましょう。